建設業の決算変更届、毎年出していますか?期限は4か月以内です
建設業許可は、取ったあとも毎年やることがあります。決算変更届を出さずにいると、更新のときに始末書を書くことになります。
今回の記事は建設業許可の決算変更届についてになります。許可を取ってから一度も届出をしていない、といったことはありませんでしょうか。流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。
決算変更届の結論
- 提出の期限は事業年度が終わってから4月以内です。毎年出します
- 遅れると、理由を書いた始末書を添えることになります
- 役員や営業所の変更は30日以内。支店の代表者だけ2週間以内です
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期限は、事業年度が終わってから4か月以内です
千葉県の建設業許可の手引きでは、事業年度終了届の提出期限が事業年度終了後4か月以内と定められています。
3月決算の会社なら7月末まで、9月決算なら翌年1月末までという数え方です。決算が確定してから作る書類ですので、税理士に決算を組んでもらう期間も含めて4か月と考えてください。
ここで押さえておきたいのは、これが毎年の手続きだという点です。許可の更新は5年に1度ですが、決算変更届は毎年です。1年目に出して、2年目から止まってしまう例が少なくありません。
決算を税理士に任せている場合、決算書ができた時点で行政書士に回すという流れを作っておくと止まりません。決算と届出は別の手続きですので、税理士側で自動的に出されることはありません。
出す書類は、決算書だけではありません
手引きに挙げられている主な提出書類は次のものです。
工事経歴書、工事施工金額、財務諸表(貸借対照表、損益計算書など)、納税証明書、使用人数。
手間がかかるのは工事経歴書です。その年度に施工した工事を並べて書くもので、決算書からは出てきません。日々の請負契約の記録がないと、後から作るのが大変になります。
この工事経歴書は、経営事項審査や許可の更新でも使う資料です。毎年きちんと作っておくと、あとの手続きが楽になります。逆に、まとめて何年分も作ろうとすると記憶が頼りになってしまいます。
納税証明書は役所で取る書類ですので、取得の時間も見込んでください。
遅れると、始末書を添えることになります
期限に遅れた場合の扱いも手引きに書かれています。法定期限に遅れた場合は、理由を付けた始末書の添付が必須とされています。
出せなくなるわけではありません。ただ、なぜ遅れたのかを書いて出すことになります。毎年遅れている状態は、記録として残っていきます。
そして、届出をしていないと困るのが更新のときです。更新の手続きでは過去の事業年度の資料が必要になりますので、溜めた分をまとめて作る作業が発生します。更新の期限が迫ってから数年分を作るのは、現実的に間に合わないことがあります。
公共工事を受けている方は、経営事項審査にも影響します。審査は決算の数字をもとに点数を出す仕組みですので、届出が止まっていると受けられません。
| 変わったこと | 提出の期限 |
|---|---|
| 決算(事業年度終了) | 事業年度終了後4か月以内 |
| 商号、営業所の名称・所在地、電話番号 | 変更後30日以内 |
| 資本金の額、役員の交替 | 変更後30日以内 |
| 常勤役員等(経営業務の管理責任者等)の交替 | 変更後30日以内 |
| 支店などの代表者として届け出ている方 | 変更後2週間以内 |
| 入札参加資格者名簿の記載事項 | 期限にかかわらず直ちに |
2週間以内のものが混ざっています
変更届の期限は、ほとんどが変更後30日以内です。ただし1つだけ短いものがあります。
支店などの代表者として届け出ている方の変更は、2週間以内です。手引きでは建設業法施行令に定める使用人と呼ばれている立場で、支店で契約を結ぶ権限を持つ方を指します。
支店長が交代したときに、30日あると思って準備していると間に合いません。人が動く話は、決まった時点で期限を確認してください。
もう1つ注意したいのが、入札参加資格者名簿に載っている事項の変更です。手引きでは期限にかかわらず直ちに届出が必要とされています。公共工事を受けている方は、こちらが最優先になります。
毎年の流れを決めておきます
届出が止まる原因は、担当を決めていないことです。決算は税理士、届出は自社、という分担のままだと、間の受け渡しが抜けます。
おすすめは、決算書が出来上がったら届出の準備に入るという順番を社内のルールにしてしまうことです。4か月という期限は、決算の作業が終わってから動くと意外に短いです。
工事経歴書のもとになる記録も、年度が終わってから作るのではなく、契約のたびに残していく形が楽です。この記録は経営事項審査や更新でも使います。
公共工事を受けている方は、この届出が経営事項審査の点数にも関わります。審査の仕組みは経営事項審査は令和8年7月に改正されましたで整理していますので、あわせてご覧ください。
決算変更届でよくある質問
Q. 数年分まとめて出すことはできますか。
過去の分をさかのぼって提出する形になります。期限に遅れた分については、理由を付けた始末書を添えることになります。事業年度ごとに書類を作りますので、年数分の工事経歴書と財務諸表が必要です。更新の期限が近い場合は作業量が大きくなりますので、早めにご相談ください。
Q. 工事を受注していない年度も届出は必要ですか。
必要です。工事の実績がなければ、その旨を記載して提出します。売上がなかった年度を飛ばしてしまうと、その年度の届出が抜けた状態になります。毎年の手続きだと考えてください。
Q. 決算は税理士に頼んでいます。届出も税理士がやってくれますか。
決算と届出は別の手続きですので、自動的に提出されることはありません。税理士は税務の専門家で、建設業許可の届出は行政書士が扱う手続きです。決算書ができた段階で届出の準備に入る流れを決めておくと、抜けなくなります。
決算変更届の理解度クイズ
Q1. 決算変更届の提出期限はどれでしょう。
A. 事業年度終了後2月以内
B. 事業年度終了後4月以内
C. 5年に1度
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正解:B。毎年の手続きです。
Q2. 変更届のうち、2週間以内のものはどれでしょう。
A. 役員の交替
B. 支店などの代表者として届け出ている方の変更
C. 商号の変更
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正解:B。ほかは30日以内です。
Q3. 期限に遅れて提出するとき、必要になるものはどれでしょう。
A. 理由を付けた始末書
B. 追加の手数料
C. 役員全員の同意書
答えを見る
正解:A。添付が必須とされています。
3年分たまっていた事例
松戸市の事業者様から、更新の時期が近いというご相談をいただいたことがあります。うかがうと、決算変更届が3年分たまっていました。
工事経歴書を年度ごとに作り直すところから始めて、更新には間に合っています。ただ、記録が残っていない工事の確認に時間がかかりました。毎年出していれば、その作業はありません。
届出を止めないためのワンポイントアドバイス
決算月から4か月後の月末を、いまカレンダーに入れてください。3月決算なら7月末です。
そして、そこから1か月手前にもう1つ印を付けてください。書類を集め始める日です。納税証明書を取る時間と、工事経歴書を作る時間が要ります。期限の日だけ覚えていても間に合いません。
決算変更届のまとめ
- 提出期限は事業年度終了後4か月以内。毎年の手続きです
- 工事経歴書、工事施工金額、財務諸表、納税証明書、使用人数を出します
- 期限に遅れると、理由を付けた始末書の添付が必須とされています
- 変更届は原則30日以内。支店などの代表者の変更は2週間以内です
- 入札参加資格者名簿の記載事項は、期限にかかわらず直ちに届け出ます
つまずくのは、許可は取ったら終わりだと考えてしまう場面です。毎年の届出が、次の更新の土台になります。
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