孫請けを入れたら誰が届け出る?再下請負通知書は下請が自分で出します
孫請けを入れたとき、書類を出すのは元請ではありません。下請に入った自分が、再下請負通知書を作って元請へ提出します。出す先と出し方は、現場に掲げてある書面に書かれています。
現場の掲示を見たけれど、自分が何をするものか分からなかった、といったことはありませんでしょうか。流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。
再下請負通知書の結論
- 下請に入った者が、さらに下請に出したときに作成して元請へ提出します
- 提出は遅滞なく行い、下請負人ごとに作成します
- 出す先と出すべき場所は、元請が現場の見やすい場所に掲げています
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作るのは、下請に入った側です
施工体制台帳を作るのは元請です。これに対して、再下請負通知書を作るのは下請に入った側です。ここが入れ替わります。
国土交通省の通知は、下請負人がその請け負った建設工事を他の建設業を営む者に請け負わせたときに、作成建設業者に対し再下請負通知書を提出するとしています。
作成建設業者というのは、施工体制台帳を作る元請のことです。つまり、自分の下に業者を入れたら、元請へ知らせるという形です。
そして、これは2次下請だけの話ではありません。3次、4次と続いても同じです。自分より下に業者を入れた人が、そのたびに出します。
元請が、出し方を掲示しています
では、どこへ出すのか。ここも決まっています。
通知によると、元請は3つの事項を記載した書面を通知することになっています。作成建設業者の称号又は名称、再下請負通知を行わなければならない旨、そして再下請負通知書を提出すべき場所です。
そして、その書面は工事現場の見やすい場所に掲げなければならないとされています。
つまり、現場に行けば書いてあります。誰に出すのか、どこへ出すのか。掲示を読めば分かる形になっています。
逆に言えば、この掲示は「あなたも出す側になり得ます」という知らせです。現場に入った日に、一度読んでおいてください。
提出は遅滞なく、業者ごとです
時期と単位も押さえます。通知は、提出を遅滞なく行わなければならないとしています。
期限が日数で書かれているわけではありません。ただ、契約してから落ち着いたら出す、という進め方は想定されていません。下請契約を結んだら、すぐです。
そして、下請負人ごとに作成します。2社入れたら2通です。1枚にまとめる形ではありません。
ここで効いてくるのが、契約の順番です。先に契約を済ませて、あとから通知書を作ろうとすると、書く内容を思い出すところから始まります。契約書と同時に作るのがいちばん早いです。
| 書類 | 作る人 | 出す先 |
|---|---|---|
| 施工体制台帳 | 元請(作成建設業者) | 現場に備え置きます |
| 再下請負通知書 | 下に業者を入れた下請 | 元請(掲示された場所) |
| 出し方を知らせる書面 | 元請 | 現場の見やすい場所に掲げます |
台帳の義務がある現場かを先に見ます
ひとつ前提があります。再下請負通知書は、元請に施工体制台帳の作成義務がある現場で出てくるものです。
台帳の義務は、発注者から直接請け負った特定建設業者が、下請契約の総額が一定額以上になる場合に生じます。金額の線については、営業所の専任技術者は現場に出られない?主任技術者・監理技術者との違いと配置のルールとあわせて、現場の体制を見ておいてください。
ですので、入った現場で掲示があるかどうかが、ひとつの目印になります。掲示があれば、自分も関係者です。
なお、工事の請負契約に伴う税務の取扱いは税理士へ、労災や雇用の手続きは社労士へおつなぎします。
再下請負通知書でよくある質問
Q. 元請から何も言われていません。それでも出すのですか。
通知では、元請が作成建設業者の名称、再下請負通知を行わなければならない旨、提出すべき場所を記載した書面を現場の見やすい場所に掲げることとされています。口頭で言われていなくても、掲示があればそれが知らせになります。現場の掲示板を確認して、見当たらなければ元請に聞いてください。
Q. 2社に分けて出すのが面倒です。1枚にまとめられませんか。
通知は下請負人ごとに作成するとしています。1通にまとめる形は想定されていません。手間を減らすなら、契約書を作るときに通知書も同時に作る流れにしておくのが現実的です。様式は決まっていますので、雛形を1つ用意しておけば埋めるだけになります。
Q. 材料を買っただけの相手も書くのですか。
通知が対象としているのは、請け負った建設工事を他の建設業を営む者に請け負わせた場合です。資材の売買だけであれば、工事を請け負わせたことにはなりません。ただし取付けや施工が含まれていると、工事の請負に当たることがありますので、契約の内容で分かれます。
再下請負通知書の理解度クイズ
Q1. 再下請負通知書を作るのは誰でしょう。
A. 元請(作成建設業者)
B. さらに下請に出した下請負人
C. 発注者
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正解:B。作って元請へ提出します。
Q2. 提出の時期はどうなっているでしょう。
A. 遅滞なく
B. 工事が終わってから
C. 毎月末
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正解:A。下請負人ごとに作成します。
Q3. 出す場所はどこで分かるでしょう。
A. 役所の窓口で聞く
B. 現場の見やすい場所の掲示
C. 決まっていない
答えを見る
正解:B。元請が掲げることとされています。
掲示を読まずに3か月過ごしていた事例
流山市の内装業の方から、ご相談をいただいたことがあります。大きな現場に2次下請として入り、自分の下に職人の会社を1社入れていました。
元請から書類の提出を求められたのは、工事が進んでからでした。掲示は現場の入口にありましたが、読んでいませんでした。
慌てて作ろうとしたところ、契約した時期や技術者の名前をさかのぼって確認することになり、半日かかりました。
そのあとは、下請契約書と通知書を同じ封筒で作ることにしたそうです。手順を1つ変えるだけで、あとから探す時間がなくなりました。
現場に入る前のワンポイントアドバイス
現場に入った日に、掲示板の写真を撮ってください。元請の名称と、提出すべき場所が写っていれば足ります。
次に、自分の下に業者を入れる予定があるかを確認します。入れないのであれば、通知書は出番がありません。
入れる場合は、下請契約書と通知書をセットにします。契約の内容をそのまま写せるので、二度手間になりません。
最後に、雛形を1つ持っておくこと。様式は決まっていますので、埋める項目を覚えてしまえば次から早くなります。
再下請負通知書のまとめ
- 下請に入った者が、さらに下請に出したときに作成して元請へ提出します
- 提出は遅滞なく行い、下請負人ごとに作成します
- 元請は、名称・通知を行う旨・提出すべき場所を書面にして現場に掲げます
- その掲示があれば、自分も通知の対象になり得ると分かります
- 資材の売買だけであれば、工事を請け負わせたことにはなりません
つまずくのは、書類の名前ではなく作る人が入れ替わるところです。台帳は元請、通知書は下に業者を入れた側です。
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