建退共の証紙、まだ貼っていますか。CCUSの履歴で納付できます
建退共の掛金は、CCUSに貯まった就業履歴から納められます。証紙を貼る方式だけではありません。
今回の記事は建退共(建設業退職金共済)についてになります。証紙の管理が手間、貼り忘れが怖い、といったことはありませんでしょうか。流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。
建退共とCCUSの結論
- 建退共の納め方には証紙貼付方式と電子申請方式の2つがあります
- CCUSに貯まった就業履歴をデータ連携で掛金充当に使えます
- 公共工事では、掛金の財源が予定価格に含まれています
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納め方は、証紙だけではありません
建退共は、現場で働く技能者の退職金を業界全体で積み立てる仕組みです。運営は独立行政法人勤労者退職金共済機構です。
昔から知られているのが証紙貼付方式。証紙を買って共済手帳に貼る、あの作業です。いまはもう1つ、電子申請方式があり、国土交通省の案内でも2つが並べて示されています。
証紙でつまずくのは買う手間ではなく貼る作業と手帳の管理です。下請の手帳を集めて日数を数えて貼って返す。現場が動いている最中にこれをやるのは、正直しんどいはずです。
2つの納め方
証紙貼付方式 → 証紙を買って共済手帳に貼る
電子申請方式 → 画面上で就業日数を登録して納付
電子申請方式なら、CCUSの就業履歴をそのまま持ってこられます。
CCUSの履歴が、そのまま掛金に使えます
国土交通省は、CCUSで蓄積される就業履歴をデータ連携により掛金充当に活用し、退職金給付の徹底と事務の効率化につなげていただくことが可能としています。
つまり、現場でカードを読ませて履歴が貯まっていれば、その日数がそのまま掛金の根拠になります。手帳を集めて数える作業が要らなくなります。
さらにこの連携は元請や1次下請が代行できるシステム運用が案内されています。下請が自分で操作しなくても進む形です。
CCUSを入れたけれど現場で使っていない事業者様は少なくありません。CCUSは義務ではありません。ただし経審で加点され、現場で求められますにも書きましたが、カードを配った時点はまだ入口です。履歴が貯まると、こういう形で返ってきます。
公共工事では、掛金の財源が予定価格に入っています
国土交通省は、公共工事について掛金納付の財源が予定価格に含まれているとしています。発注者側は、退職金の分を最初から積んで工事を出しているわけです。
あわせて、電子申請方式の導入に伴い公共工事における適正履行と一体でCCUSの活用を促進しているとされ、発注機関が適正な履行の確保に協力することも求められています。
受け取っているお金に技能者の退職金が入っている前提で見られます。納めていない状態は説明が難しくなります。
なお、退職金共済の加入手続きや労務管理そのものは社会保険労務士の業務になります。
| 証紙貼付方式 | 電子申請方式 | |
|---|---|---|
| 手元の作業 | 証紙の購入と貼付 | 画面での就業日数の登録 |
| 共済手帳 | 集めて貼って返す | 回収の手間がありません |
| CCUS連携 | 使えません | 就業履歴を掛金充当に活用できます |
先に決めるのは、CCUSを現場で回すかどうかです
電子申請方式でCCUSの履歴を使うには、現場で就業履歴が貯まっていることが前提です。カードリーダーがない、読み取りの運用が回っていない、という状態では連携するデータがありません。
建退共の方式を変える前に、CCUSの読み取りが毎日回っているかを確認してください。動いていれば、あとは連携の設定の話です。
CCUSを使わなくても、電子申請方式は使えます
ここを誤解されている方が多い部分です。国土交通省が出している建退共のQ&Aには、電子申請方式だけで利用ができますと書かれています。CCUSとセットでなければ使えない制度ではありません。
では現場ではどう決まるのか。元請企業が現場ごとに方式を選びます。同じQ&Aに、同一現場での混在は生じないとあります。ある現場は証紙、別の現場は電子、という分かれ方はしますが、1つの現場の中で両方が走ることはありません。
もう1つ、よく聞かれるのが掛金の数え方です。1日に複数の現場で働いた場合、雇用主が同じなら1日分の掛金とされています。現場の数だけ積み上がるわけではありません。
連携を始めるまでに、どれくらいかかるでしょうか
同じQ&Aでは、登録手続きは概ね1週間程度で完了するとされています。そのあとは初期設定を済ませれば、毎月の作業は簡単になるという説明です。
下請の立場で心配になるのが、就労実績のデータを自分で作らなければいけないのか、という点です。ここにも答えがあります。元請企業や1次下請企業が代行して処理を行うことが可能です。CCUS側の資料では、これを元請一括作業方式・一次下請一括作業方式と呼んでいます。
CCUSのポータルによれば、データ連携には自動連携と手動連携があり、それぞれにマニュアルが用意されています。どちらを使うかは元請と相談して決める形です。なお、登録しただけで掛金が納まるわけではありません。連携の設定をして初めて動きます。
技能者本人が積み上がった額を確認する方法もあります。申出をすると約2週間程度で掛金納付状況を記載したはがきが発送されるとされています。従業員に説明するときの材料になります。
元請に確認しておくことを、3つに絞りました
制度の説明を読み込むより、元請に聞いたほうが早い部分があります。現場が動き出す前に確認しておきたい点を挙げます。
1つ目はこの現場は証紙か電子かです。方式は元請が現場ごとに決めます。ここが決まらないと自社の準備が始まりません。
2つ目は就労実績の作成を代行してもらえるかです。元請企業や1次下請企業が代行して処理を行うことが可能とされていますので、自社で作る前提を先に置かないでください。
3つ目はCCUSの読み取りが現場で動いているかです。就業履歴を掛金に使う形をとるなら、履歴が貯まっていることが出発点になります。カードリーダーが置かれていない現場では、連携するデータがそもそもありません。
建退共とCCUSのよくある質問
Q. 証紙が手元に残っています。電子申請に切り替えたら無駄になりますか。
買った証紙の扱いは機構の窓口で確認するのが確実です。方式を変える際の手持ち分には個別の扱いがありますので、残っている枚数を数えたうえでご相談ください。検討の段階で手元の枚数を把握しておくと話が早く進みます。
Q. 一人親方は建退共に入れますか。
建退共は現場で働く方の退職金の制度ですので、立場によって扱いが変わります。事業主なのか、雇われて現場に入っているのかで見方が違います。判断が分かれる部分ですので機構か社会保険労務士にご確認ください。CCUSの登録は一人親方の区分があり、そちらは先に進めておけます。
Q. CCUSに登録していれば、建退共は自動で納められますか。
自動にはなりません。CCUSに履歴が貯まっていることと、建退共の電子申請でその履歴を掛金充当に使うことは別の手続きです。連携の設定が必要です。登録しただけで納付が完了する仕組みではない、という理解で進めてください。
Q. 下請ですが、就労実績のデータは自分で作らないといけませんか。
国土交通省のQ&Aでは、元請企業や1次下請企業が代行して処理を行うことが可能とされています。CCUS側では元請一括作業方式・一次下請一括作業方式と呼ばれている形です。まず元請に、どちらの方式で回すのかを確認してください。自社で抱え込む前に、現場全体の方針を聞くのが早道です。
Q. 証紙の現場と電子の現場が混ざると、管理が煩雑になりませんか。
同じQ&Aに、同一現場での混在は生じないと書かれています。方式は元請が現場ごとに決めるためです。ただし自社が複数の現場に入っている場合、現場ごとに方式が違うことはあります。現場が動き出す前にどちらなのかを確認しておくと、社内の手間が減ります。
建退共・CCUSの理解度クイズ
Q1. 建退共の納め方はいくつあるでしょう。
A. 証紙貼付方式と電子申請方式の2つ
B. 証紙貼付方式だけ
C. 現金納付だけ
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正解:A。電子申請方式ならCCUSと連携できます。
Q2. CCUSの就業履歴は、建退共で何に使えるでしょう。
A. 掛金の充当
B. 許可の更新
C. 何にも使えない
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正解:A。データ連携で活用できるとされています。
Q3. 公共工事の予定価格には何が含まれているでしょう。
A. 建退共の掛金納付の財源
B. 元請の利益だけ
C. 何も含まれていない
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正解:A。退職金の分が最初から積まれています。
証紙の貼り忘れでご相談いただいた事例
柏市の事業者様から、証紙の貼り忘れを指摘されたというご相談をいただいたことがあります。手帳の回収が追いつかず後回しになっていました。CCUSの読み取りは始めていたので、その履歴を活かす方向で整理しています。
連携を始める前のワンポイントアドバイス
まず自社の現場でカードの読み取りが毎日できているかを見てください。ここが動いていないと連携するデータがありません。公共工事を受けているなら、予定価格に財源が入っている前提で見られますので、早めに手を打つほうが安全です。
建退共の掛金とCCUSのまとめ
- 建退共の納め方は証紙貼付方式と電子申請方式の2つです
- 電子申請方式なら、CCUSの就業履歴を掛金充当に活用できます
- この連携は元請や1次下請が代行できる運用が案内されています
- 公共工事では掛金納付の財源が予定価格に含まれています
つまずくのは、証紙の作業を人手で回し続ける場面です。CCUSが動いているなら、そこを使ってください。
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是非お気軽にご相談ください。
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