経営革新計画の承認まで何か月?千葉県は事前確認に1〜2か月かかります
経営革新計画は、申請書を出してから承認されるまでの期間だけを見ていると間に合いません。千葉県では、正式に申請する前の事前確認だけで1〜2か月かかります。
補助金の加点がほしくて経営革新計画を調べ始めた、といったことはありませんでしょうか。流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。
経営革新計画の結論
- 千葉県は正式な申請の前に事前確認があります。目安は1〜2か月です
- 計画期間は3年・4年・5年から選びます。期間ごとに伸び率の要件が違います
- 経営力向上計画とは別の制度です。ねらう支援措置で選び分けます
お急ぎの方は一度以下HPまたはLINEから、お気軽にお問い合わせください。
複雑な手続きは専門家にお任せください。初回相談は無料です。
経営革新計画の承認までにかかる期間
千葉県が示している経営革新計画の流れは、次の順番です。
認定支援機関への相談から始まり、申請書案の作成、県による事前確認、県への正式申請、審査・承認、承認書の交付と進みます。
ここで見落とされやすいのが事前確認です。千葉県は、この事前確認の目安を1〜2か月としています。申請書を出したその日から審査が始まるわけではありません。
正式に申請したあとの審査・承認は申請月の翌月末、承認書の交付は審査月の翌月上旬です。つまり、相談を始めてから承認書が手元に届くまで、順調に進んでも3か月前後を見ておくことになります。
補助金の公募に合わせて動く場合は、ここから逆算してください。公募の締切の1か月前に思い立っても、承認は間に合いません。
計画期間は3年・4年・5年から選びます
経営革新計画は「がんばります」という意思表明ではなく、数値目標を置いた計画です。千葉県は、計画期間ごとに満たすべき伸び率を示しています。
| 計画期間 | 付加価値額等の伸び率 | 給与支給総額の伸び率 |
|---|---|---|
| 3年 | 9.0%以上 | 4.5%以上 |
| 4年 | 12.0%以上 | 6.0%以上 |
| 5年 | 15.0%以上 | 7.5%以上 |
期間が長いほど伸び率の数字は大きくなります。短い期間を選べば要件が軽くなる、という関係ではありません。1年あたりで見れば、どの期間でもおおむね同じ勾配です。
選ぶ基準は、設備の導入や新商品の立ち上げが数字に表れるまでにどれくらいかかるか、です。初年度に投資が先行して利益が落ちる計画なら、3年では回収しきれないことがあります。
付加価値額は営業利益と人件費と減価償却費を足したものです
中小企業庁の資料では、付加価値額は営業利益+人件費+減価償却費と定義されています。利益そのものではありません。
ここが実務では効いてきます。人を採用して人件費が増えたり、設備を入れて減価償却費が増えたりすると、付加価値額は上がる方向に働きます。利益だけを見て「うちは無理だ」と判断してしまうのは早すぎます。
あわせて、従業員1人当たりの付加価値額という指標も使われます。付加価値額を従業員数で割ったものです。人を増やす計画なら、こちらの数字の動きも確認しておいてください。
給与支給総額のほうは、賃上げと採用の両方で動きます。計画期間中に人を増やす予定があるなら、こちらの要件は満たしやすくなります。
新事業活動は4つの型のどれかに当てはめます
経営革新計画で言う新事業活動は、中小企業庁の資料で次の4つが挙げられています。
- 新商品の開発又は生産
- 新役務の開発又は提供
- 商品の新たな生産又は販売の方式の導入
- 役務の新たな提供の方式の導入
読んでいただくと分かるとおり、新商品を生み出すことだけが対象ではありません。既存の商品でも、売り方や提供の仕方を変えるなら3つめ、4つめに当てはまります。
たとえば、対面で提供していたサービスをオンラインで提供する仕組みに変える、職人の手作業だった工程に機械を入れて受注の幅を広げる、といった取り組みです。飲食店が製造設備を入れて小売に出る、というのも型としては当てはまります。
自社の取り組みがどの型なのかを最初に決めておくと、申請書の書き方が定まります。逆にここが決まらないまま書き始めると、話が散らかって事前確認で止まります。
経営力向上計画とは別の制度です
名前が似ているので混同されやすいのですが、経営革新計画と経営力向上計画は別の制度です。どちらも中小企業等経営強化法に基づくものですが、申請先も、求められる内容も、受けられる支援措置も違います。
経営革新計画は都道府県に出します。千葉県の場合は千葉県商工労働部経営支援課です。新事業活動と数値目標が中心で、承認を受けると、低利融資、信用保証の別枠や限度額の引き上げ、販路開拓支援、国の補助金での加点措置といった支援が用意されています。
経営力向上計画のほうは、事業分野ごとの主務大臣に出します。こちらは補助金の優先採択がほしいなら、経営力向上計画の認定が効きますで整理していますので、あわせてご覧ください。
どちらを取るか迷う場合は、ねらっている補助金の公募要領で、どちらが加点対象になっているかを先に見てください。両方が挙がっていることもあれば、片方だけのこともあります。なお、税額控除など税務の取扱いについては税理士へ、登記が必要になる場面は司法書士へおつなぎします。
経営革新計画のよくある質問
Q. 補助金の公募が来月締切です。いまから承認は間に合いますか。
千葉県は事前確認だけで1〜2か月を目安としていますので、翌月の締切には間に合いません。この場合は、加点なしで申請できる補助金を先に検討し、経営革新計画は次の公募に向けて準備するという順番になります。承認を待って公募を1回見送るか、加点なしで出すかは、事業の立ち上げ時期から逆算して決めてください。
Q. 赤字でも申請できますか。
付加価値額は営業利益に人件費と減価償却費を足したものですので、営業利益が小さくても付加価値額が出ることはあります。見るのは現在の絶対額ではなく、計画期間中の伸び率です。ただし、伸びる根拠を数字で説明できることが前提になりますので、根拠のない右肩上がりの計画では事前確認で止まります。
Q. 承認を受けたあとに計画どおりにいかなかったらどうなりますか。
経営革新計画には実施状況報告の様式が用意されていて、進み具合を報告する仕組みになっています。計画は将来の見込みですので、結果がずれること自体は想定されています。大きく変わる場合は変更の承認申請という手続きもありますので、放置せずに県へ相談する形がよいです。
経営革新計画の理解度クイズ
Q1. 千葉県が示す事前確認の期間の目安はどれでしょう。
A. 1〜2週間
B. 1〜2か月
C. 半年
答えを見る
正解:B。正式な申請はこのあとです。
Q2. 計画期間を5年にしたときの付加価値額等の伸び率はどれでしょう。
A. 9.0%以上
B. 12.0%以上
C. 15.0%以上
答えを見る
正解:C。給与支給総額のほうは7.5%以上です。
Q3. 付加価値額の計算式はどれでしょう。
A. 売上高-仕入高
B. 営業利益+人件費+減価償却費
C. 経常利益+役員報酬
答えを見る
正解:B。人件費と減価償却費が足されます。
計画期間の選び方でご相談をいただいた事例
柏市の製造業の事業者様から、設備を入れて新しい加工に乗り出したいというご相談をいただいたことがあります。当初は3年で考えておられました。
ただ、導入した設備が本格的に回り始めるのが2年目の後半という見込みでした。3年だと、数字が伸びる期間が実質1年半しかありません。計画期間を5年に取り直したところ、伸び率の説明に無理がなくなりました。
期間は長くすれば要件の数字も上がりますが、説明のしやすさは逆に上がることがあります。設備が動き出す時期から考えてください。
申請書を書き始める前のワンポイントアドバイス
先に、直近3期分の決算書から営業利益・人件費・減価償却費の3つを抜き出して、足してみてください。これが現在の付加価値額です。
その数字に、狙う期間の伸び率を掛けます。5年なら15.0%です。出てきた金額を、新しい取り組みでどう埋めるのか。ここが書ければ、申請書の中心はもうできています。
この順番を逆にして、先に文章を書き始めると、あとから数字が合わなくなって全部書き直しになります。数字が先です。
経営革新計画のまとめ
- 千葉県は正式な申請の前に事前確認があり、目安は1〜2か月です
- 審査・承認は申請月の翌月末、承認書の交付は審査月の翌月上旬です
- 計画期間は3年・4年・5年。付加価値額等の伸び率は9.0%・12.0%・15.0%以上です
- 給与支給総額の伸び率は4.5%・6.0%・7.5%以上です
- 付加価値額は営業利益+人件費+減価償却費で計算します
- 新事業活動は4つの型があり、売り方や提供の仕方を変えるものも含まれます
つまずくのは、補助金の締切を見てから動き始める場面です。承認までの期間を知らないまま準備を始めると、加点がほしかった公募に間に合いません。
行政書士むらた事務所では、流山市・柏市・松戸市を中心に(内容によってはオンラインで全国対応)、経営革新計画の申請書の作成と、補助金の選定・事業計画書の作成をお引き受けしています。
税額控除など税務の取扱いは税理士へ、労務や社会保険の手続きは社労士へ、登記は司法書士へおつなぎします。
「うちの取り組みが新事業活動に当てはまるのか分からない」の段階で構いません。初回相談は無料です。当事務所へのご相談はHPまたは公式LINEから24時間受け付けております。
是非お気軽にご相談ください。
複雑な手続きは専門家にお任せください。初回相談は無料です。


