補助金で自転車は買えません。対象外になる経費を先に押さえます
補助金は、何でも買えるお金ではありません。自転車も、開業していない個人からの購入も、対象外とされています。
今回の記事は補助金の対象外経費についてになります。採択されたのに、あとから対象外と言われて自己負担になった、といったことはありませんでしょうか。流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。
補助金で買えないものの結論
- 私用にも使えると判断されるものは、汎用性があるとして対象外です
- 自動車、オートバイ、自転車の購入は対象外とされています
- 交付決定日より前の発注・契約・支出は対象外になります
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汎用性があるものは、対象外になります
小規模事業者持続化補助金の事務局が出しているよくある質問では、汎用性のあるものについてこう説明されています。事業用にだけでなく、私用にて使うことができると審査で判断されるもの。
ここが分かりにくいところです。「私用にも使えるかどうか」で見られます。実際にその会社が事業だけに使うつもりでも、一般的に私用にも使える品物なら、審査でそう判断される可能性があります。
事務用のパソコンが代表例としてよく挙がります。事業に使うのは間違いないのですが、私用にも使えるため、補助の対象として認められにくい部類に入ります。
逆にいえば、その事業でなければ使い道がない設備は説明しやすくなります。申請書に書くときは、なぜその機械でなければならないのかを具体的に書いてください。
車両は、名前を挙げて対象外とされています
よくある質問には、はっきり書かれています。自動車、オートバイ、自転車の購入は補助対象外。
自転車まで含まれている点に驚く方がいらっしゃいます。配達に使うから事業用だ、という理屈は通りません。車両は移動の手段で、どの事業でも使えてしまうというのが根っこにある考え方です。
キッチンカーのように、車そのものが設備になる形はどうか。これは制度と改造の内容で判断が分かれますので、買う前に事務局へ確認してください。買ってから聞くと戻せません。
人を雇う費用も、対象外の側です
同じくよくある質問で、雑役務費(アルバイト代などの人件費、派遣労働者の派遣料、交通費として支払われる経費等)にあたる経費は補助対象外とされています。
販路開拓のためにアルバイトを雇った、イベントの手伝いを頼んだ。こうした支出は補助の対象になりません。人手が要る取り組みを計画する場合は、そこを自己負担として見込んでおいてください。
なお、雇用や賃金に関する支援は厚生労働省の助成金の領域です。そちらの申請手続きは社労士の業務になりますので、必要であればおつなぎします。
| 買い方 | 扱い |
|---|---|
| 新品を事業者から買う | 対象になりえます |
| 中古品で、複数の見積もりが取れない | 対象外 |
| 開業していない個人から買う | 対象外 |
| 通常の事務所の家賃 | 対象外 |
| 販路開拓のために新たに借りる事務所 | 対象になることがあります |
中古品は、見積もりが取れるかで変わります
中古品がすべて対象外というわけではありません。よくある質問では、複数見積もりが取得できない中古品は補助対象外とされています。
つまり、同じような中古品を扱う業者が複数あって、それぞれから見積もりを取れるなら検討の余地があります。世界に1台しかない出物を買う、という形は説明がつきません。
あわせて、開業していない個人からの購入は補助対象外とされています。個人売買のサイトで見つけた機械を買う、知人から譲り受ける。こうした形は避けてください。領収書が出るかどうかの問題ではありません。
いちばん多い事故は、買う時期です
対象外の中で、金額が大きくなりやすいのがこれです。交付決定日より前の発注・契約や支出は補助対象外とされています。
採択されたという連絡と、交付決定は別のものです。採択の通知が届いた時点で動き出してしまうと、そこで発注したものは対象外になります。
この論点は採択の通知で発注してしまう事故。補助金は交付決定まで買ってはいけないで詳しく書いていますので、あわせてご覧ください。
納期が長い機械を入れる計画では、ここが工程に直撃します。交付決定がいつ頃になるかを見込んでから、納期を逆算してください。
申請の前に、見積書を並べて見ます
準備の段階でやっておくと事故が減るのが、見積書の点検です。
1つ目は品目ごとに対象かどうかを分けること。1枚の見積書に対象と対象外が混ざっていると、あとで按分の説明が要ります。
2つ目は日付を見ること。見積書、発注書、契約書、納品書、請求書、領収書、通帳。この並びの日付が交付決定日より後になっているかを確かめます。
3つ目は誰から買うかです。相手が事業者であることを確認してください。
対象外経費でよくある質問
Q. 事務用のパソコンは、どうしても対象になりませんか。
汎用性があるものとして扱われやすい品目です。ただし制度ごとに考え方が違いますので、狙う補助金の公募要領を先に読んでください。特定のソフトを動かすために性能が必要、といった事情があるなら、なぜその機器でなければならないかを申請書に書くことになります。買う前に事務局へ確認するのが確実です。
Q. 採択の連絡が来ました。すぐ発注してもよいですか。
待ってください。採択と交付決定は別です。交付決定日より前の発注・契約や支出は補助対象外とされています。交付申請の手続きを終えて交付決定が出てから動いてください。納期の都合で急ぐ場合は、事務局に相談したうえで判断することになります。
Q. 知人が使っていた機械を安く譲ってもらえます。使えますか。
開業していない個人からの購入は補助対象外とされています。また中古品は、複数の見積もりが取得できない場合も対象外です。安く買えること自体は事業にとって良い判断ですが、補助金の対象にはなりません。補助金を使うなら別のルートで購入してください。
対象外経費の理解度クイズ
Q1. 事務局が名前を挙げて対象外としているものはどれでしょう。
A. 自転車の購入
B. 展示会の出展料
C. ウェブサイトの制作費
答えを見る
正解:A。自動車、オートバイ、自転車が挙げられています。
Q2. 中古品が対象外になるのはどんなときでしょう。
A. 複数の見積もりが取得できないとき
B. 5年以上前のものであるとき
C. 中古品は常に対象外
答えを見る
正解:A。見積もりが取れるかで変わります。
Q3. 発注してよいのはいつからでしょう。
A. 採択の通知が届いてから
B. 交付決定日以降
C. 申請書を出してから
答えを見る
正解:B。採択と交付決定は別です。
配達用の自転車でご相談をいただいた事例
流山市の飲食店の方から、配達を始めたいので電動自転車を補助金で買えないかというご相談をいただいたことがあります。
自転車の購入は対象外とされていることをお伝えして、計画そのものを組み直しました。結果としては、店内の設備と告知の費用で申請しています。買う前にうかがえたのが幸いでした。
計画を書く前のワンポイントアドバイス
欲しいものを並べてから補助金を探すと、対象外にぶつかります。順番を逆にしてください。
先に公募要領の対象経費の区分を読んで、その枠の中で何ができるかを考える。この順番だと、計画そのものが通りやすい形になります。
対象外のものが事業に必要なら、それは自己資金で買うものとして分けておきます。全部を補助金で賄おうとしないほうが、計画は速く進みます。
補助金で買えないもののまとめ
- 私用にも使えると審査で判断されるものは、汎用性があるとして対象外です
- 自動車、オートバイ、自転車の購入は対象外とされています
- アルバイト代や派遣料などの人件費も対象外です
- 開業していない個人からの購入、複数見積もりが取れない中古品は対象外です
- 交付決定日より前の発注・契約・支出は対象外になります
つまずくのは、採択されたら何でも買えると考えてしまう場面です。買えるものと買えないものを先に分けておけば、計画の作り方が変わります。
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