建設現場の産廃を下請が運ぶと許可が要ります。自社運搬でよいのは元請です

こんにちは。
千葉県流山市の行政書士むらた事務所です。

今回の記事は建設現場から出た産業廃棄物を運ぶときの許可についてになります。
自分の現場で出たものだから自社運搬で運べるはずだ、といったことはありませんでしょうか。
下請の立場では話が変わります。

流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。

この記事の結論

  • 建設工事の廃棄物は、元請業者が排出事業者になります
  • 元請が自分で運ぶなら、収集運搬業の許可は要りません
  • 下請が運ぶと原則は許可が必要。例外は6要件をすべて満たしたときだけです

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代表 村田圭
代表 村田 圭
登録番号 第26101461号
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運ぶ人ではなく、出す人で決まります

産業廃棄物を自分で運ぶ分には許可が要らない。
これは正しい話です。
ただし、ここでいう自分とは排出事業者のことで、誰がそれに当たるかで結論が変わります。

建設工事の場合、元請業者が排出事業者と決められています。
工事を実際に行ったのが下請であっても、そこから出た廃棄物を出したのは元請という整理です。

つまり下請が現場のガラや廃材を運ぶと、他人の廃棄物を運んでいることになります。
自社の車で自社の現場から運んでいる感覚でも、法律上の立場は違います。

元請が自分で運ぶときも、決まりはあります

元請が自ら運ぶ場合、産業廃棄物収集運搬業の許可は不要です。

ただし許可が要らないだけで、守るものはあります。
車両には産業廃棄物を運んでいることが分かる表示を出します。
あわせて、運ぶ廃棄物の種類や数量、積んだ場所と運搬先を書いた書面を車に備えます。

飛散や流出を防ぐ運搬の基準も、許可業者と同じように適用されます。
表示のない車で運んでいて指摘を受ける例がありますので、ここは押さえておいてください。

下請が運べる例外は、6つそろったときだけです

下請が運ぶ場合の原則は、収集運搬業の許可です。
千葉県内で運ぶなら千葉県知事の許可、県外へ持ち出すなら運搬先の都道府県の許可も要ります。

その一方で、小規模な工事に限った例外が用意されています。
ただし条件が細かく、6つのうち1つでも外れると使えません

いちばん外れやすいのが工事の種類です。
新築工事は対象になりません
使えるのは500万円以下の維持修繕工事と瑕疵補修工事だけです。

量の制限も見落とされます。
1回に運べるのは1立方メートル以下で、軽トラックに山盛りにすると簡単に超えます。

そして書面です。
双方が押印した書類と請負契約の写しを、運搬する車に載せます。

下請が許可なしで運べるかの判定(すべてに印がつくかを確認)

□ 請負代金500万円以下の維持修繕工事または瑕疵補修工事である

□ 新築工事ではない

□ 特別管理産業廃棄物ではない

□ 1回に運ぶ量が1立方メートル以下である

□ 運搬の途中で保管をしない

□ 運搬先が工事現場と同じ都道府県か、その隣接する区域内にある

□ 元請と下請が押印した書面と、請負契約の写しを車に携行する

1つでも空欄が残るなら、収集運搬業の許可が必要な運搬です。

運ぶ人 立場 収集運搬業の許可 必要な備え
元請 排出事業者 不要 車両の表示と書面の備え付け
下請(例外に当たる) 排出事業者とみなされる 不要 押印した書面と契約書の写しを携行
下請(例外に当たらない) 他人の廃棄物を運ぶ 必要 許可と委託契約、マニフェスト
処理業者 受託者 必要 許可と委託契約、マニフェスト

許可を取るか、契約の形を変えるかです

例外に当たらない運搬を続けるなら、方法は2つです。
1つは収集運搬業の許可を取ることです。
講習会の修了証と事業計画、資金面の書類がそろえば、積替保管なしの許可は取りやすい部類に入ります。

もう1つは、運搬を元請の側に戻すことです。
元請の車で運ぶか、処理業者へ直接依頼する形にします。

どちらが早いかは、その運搬が今後も続くかどうかで決まります
年に数回であれば契約の組み替えで足りますし、毎月あるのなら許可を取ったほうが現場が回ります。

よくある質問

Q. 自社の資材置場へいったん戻すだけでも許可が要りますか。

下請の立場であれば必要になります。
運搬の途中で保管をしないことが例外の要件に入っているため、置場を挟んだ時点で外れるからです。
現場から処理施設まで直行する形にするか、元請の運搬として整理し直してください。
距離の長短は関係ありません。

Q. 一人親方でも収集運搬業の許可は取れますか。

取れます。
法人であることは求められておらず、個人事業のままでも申請できます。
講習会を修了して修了証を受け、車両と資金面の書類をそろえる流れです。
千葉県内と県外では申請先が分かれるため、どこまで運ぶかを先に決めておくと手戻りがありません。

Q. マニフェストは下請が書いてもよいですか。

交付するのは排出事業者である元請です。
下請が代わりに記入して済ませている現場がありますが、責任の所在がずれますので避けてください。
例外で下請が運ぶ場合も、交付の義務が元請にある点は変わりません。
運搬した記録は別に残しておくと安全です。

理解度チェッククイズ

Q1. 建設工事で出た産業廃棄物の排出事業者は誰でしょう。

A. 元請業者

B. 実際に工事をした下請業者

C. 発注者

答えを見る

正解:A。工事をしたのが下請でも、出したのは元請という整理です。

Q2. 下請が許可なく運べる例外の対象になる工事はどれでしょう。

A. 請負代金500万円以下の維持修繕工事

B. 請負代金500万円以下の新築工事

C. 金額を問わず、すべての小規模工事

答えを見る

正解:A。新築工事は金額にかかわらず対象外です。

Q3. 例外で運べる1回あたりの量はどれでしょう。

A. 1立方メートル以下

B. 4トン以下

C. 制限はない

答えを見る

正解:A。軽トラックに山盛りにすると超えます。

体験談・事例

松戸市で内装工事をされている方から、元請に運搬まで頼まれて困っているとご相談をいただいたことがあります。

現場は改修で金額も小さいものでしたが、荷は毎回2立方メートルほどで、量の要件から外れていました。
元請の車を出してもらう形に戻しています。

ワンポイントアドバイス

運搬を頼まれたときは、金額工事の種類を先に聞いてください。

この3つで例外に入るかどうかはほぼ決まります。
書面を作って携行するところまでを条件にすると、元請の側も現場の扱いを見直してくれます。

まとめ

  • 建設工事の廃棄物は元請が排出事業者です
  • 元請の自社運搬は許可不要ですが、表示と書面は要ります
  • 下請の例外は6要件がすべてそろったときだけです

ここまでが運搬の話です。

実務でつまずくのは、現場ごとに条件が変わる点かもしれません。
同じ元請と下請でも、新築では例外が使えず、改修では使えるということが起こります。
件数が多い事業者様は、許可を取ってしまったほうが早い場面もあります。

行政書士むらた事務所では、流山市・柏市・松戸市を中心に(ご相談内容によってはオンラインで全国対応)、建設業許可の申請と維持、産業廃棄物収集運搬業の許可申請、下請契約書の整備をお引き受けしています。

税務や登記のご相談は、それぞれの専門家へおつなぎします。

「この現場は許可が要りますか」の確認だけのご相談で構いません。
初回相談は無料です。
当事務所へのご相談はHPまたは公式LINEから24時間受け付けております。

是非お気軽にご相談ください。

代表 村田圭
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