業務改善助成金は最大600万円です。千葉は9月30日で締まります
今回の記事は業務改善助成金についてになります。最低賃金が上がるので人件費が心配、といったことはありませんでしょうか。賃上げに助成が出る制度があります。流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。
この記事の結論
- 千葉県の最低賃金は10月1日から1,195円になります。55円の引上げです
- 業務改善助成金は賃上げと設備投資に出る助成で、上限は最大600万円です
- 賃上げは発効日の前日までに行う必要があり、千葉は9月30日で締まります
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千葉県は10月1日から1,195円です
千葉労働局が公示したとおり、千葉県最低賃金は時間額1,195円に改定されます。効力発生日は令和8年10月1日、引上げ額は55円です。
これは「上げてもよい」ではありません。10月1日以降、この額を下回る賃金で働かせることはできません。パート・アルバイトも対象です。いま下回っている方がいるなら、放っておくと10月1日から違反の状態になります。
そして、ここからが本題です。同じ賃上げでも、いつ行うかで助成の対象になるかどうかが変わります。
千葉県の日程
9月1日 → 賃金引上げの期間がはじまります
9月30日 → この日までに引き上げれば助成の対象になりえます
10月1日 → 1,195円が発効します。ここからは義務です
境目は発効日の前日です。千葉は10月1日発効なので9月30日になります。
9月30日を過ぎると、助成の対象ではなくなります
業務改善助成金は厚生労働省の助成金です。事業場内でいちばん低い賃金を引き上げ、あわせて生産性を上げる設備投資などを行うと、その費用の一部が助成されます。
令和8年度のご案内では、賃金引上げの期間が令和8年9月1日から、地域別最低賃金の発効日の前日までとされています。つまり千葉県なら9月30日までです。
10月1日を過ぎてから引き上げても、それは最低賃金法で決まっていることをしただけですので、助成の話にはなりません。先に上げるか、期限が来てから上げるか。やることは同じでも、扱いがまるで変わります。
使えるかどうかは、先に3つを見ます
ご案内では、対象となる事業者が次のように示されています。
1つ目が中小企業・小規模事業者であること。2つ目が事業場内最低賃金が令和8年度の地域別最低賃金を下回っていることで、千葉なら1,195円未満です。すでに全員が1,195円以上なら、引き上げる余地がないため対象になりません。3つ目が解雇や賃金引き下げなどの不交付事由がないことです。
対象になる労働者は週の所定労働時間が20時間以上の雇用保険の被保険者とされ、引き上げた額は就業規則に定める必要があります。申請は年度内に1回までです。
なお、助成金の申請手続きそのものや就業規則の整備は社会保険労務士の業務になります。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| コース | 50円コース/70円コース/90円コース |
| 助成率 | 事業場内最低賃金が1,050円未満は4/5、1,050円以上は3/4 |
| 上限額 | 引き上げる人数と事業場の規模で決まり、最大600万円 |
上限額は人数ごとに区分が分かれています。ご自身の場合はご案内でご確認ください。
設備を先に買ってしまうと対象外です
ご案内には、交付決定前に助成対象設備の導入を行った場合は、助成の対象となりませんと明記されています。いちばん多い取りこぼしがこれです。
順番は、交付申請書と事業実施計画書を都道府県労働局へ提出し、交付決定を受けてから設備を入れる、という流れです。良い機械を見つけて先に発注してしまうと、そこで終わります。この「先に決定、あとから支出」は補助金でも同じです。
よくある質問
Q. 今から申請して、9月30日に間に合いますか。
正直に申し上げると、これから交付決定を受けて設備を入れ、賃上げまで終える日程はかなり厳しいです。ただ賃上げ自体は10月1日までに必ず必要ですので、助成が間に合わないとしても賃金の手当ては進めてください。来年は答申が出る8月から動くと余裕が生まれます。
Q. すでに全員が1,195円以上です。使えませんか。
この助成金は事業場内でいちばん低い賃金を引き上げる制度ですので、その方がすでに地域別最低賃金以上であれば対象になりません。ただし設備投資を支援する制度は他にもあり、省力化投資補助金のような生産性向上を目的としたものが使える場合があります。
Q. パートしかいない小さな事業所でも対象になりますか。
対象になる労働者は週の所定労働時間が20時間以上の雇用保険の被保険者とされていますので、この条件を満たす方がいるかが分かれ目です。人数が少ない事業所向けの区分もあり、従業員数が少ないから使えない、ということはありません。
理解度チェッククイズ
Q1. 千葉県の最低賃金は、いつからいくらになるでしょう。
A. 10月1日から1,195円
B. 4月1日から1,195円
C. 10月1日から1,140円
答えを見る
正解:A。55円の引上げです。
Q2. 業務改善助成金で、賃上げはいつまでに行う必要があるでしょう。
A. 地域別最低賃金の発効日の前日まで
B. 発効日から1か月以内
C. 年度末まで
答えを見る
正解:A。千葉なら9月30日までです。
Q3. 助成の対象になる設備は、いつ導入すればよいでしょう。
A. 交付決定を受けたあと
B. 申請する前
C. いつでもよい
答えを見る
正解:A。交付決定前に導入すると対象外です。
体験談・事例
松戸市の事業所様から、機械を入れ替えたいというご相談をいただいたことがあります。うかがうと、すでに発注の意思を伝えた段階でした。先に確認していれば選択肢が広がった場面で、その回は自己負担での導入になっています。
ワンポイントアドバイス
最低賃金は毎年10月に改定され、その前に答申が出ます。賃上げの助成を使うつもりなら8月に動き始めてください。9月から調べ始めると、交付決定を待つ時間が足りません。雇用契約書の時給の記載も見ておくと、10月1日をそのまま迎えられます。
まとめ
- 千葉県の最低賃金は10月1日から1,195円。55円上がります
- 業務改善助成金は賃上げと設備投資に出る助成で、上限は最大600万円です
- 賃上げは発効日の前日まで。千葉は9月30日を過ぎると対象外です
- 交付決定の前に設備を導入すると助成されません
実務でつまずくのは、期限が来てから慌てる場面です。来年は8月から動いてください。
行政書士むらた事務所では、流山市・柏市・松戸市を中心に(内容によってはオンラインで全国対応)、設備投資に使える補助金の選定と事業計画書の作成をお引き受けしています。助成金の申請手続きや就業規則は社労士へ、税務は税理士へおつなぎします。
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