掘った分だけ直せばいい?5メートル以内の古い復旧跡まで含みます

掘った部分だけ舗装し直せばよい、とは限りません。流山市の仕様書は、復旧の範囲が近くの古い復旧跡と5メートル未満で近づいているとき、その跡のカッターラインまで含めて直すよう求めています。見積りの前に、周りを見てください。

掘削の許可は下りたけれど、戻し方の条件までは読んでいなかった、といったことはありませんでしょうか。流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。

掘削後の復旧の結論

  • 路床の埋め戻しは改良土を使うことが原則とされています
  • 20センチメートルごとに転圧し、管の上30センチメートルは人力で行います
  • 既設の復旧跡と5メートル未満で近づくときは、そこまで含めて復旧します

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代表 村田圭
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⚖ 登録番号 第26101461号
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埋め戻す材料まで決まっています

道路を掘ったあと、土を戻して舗装を直します。この戻し方が、市の仕様書で決められています。

流山市の道路占用・承認工事共通仕様書は、路床の埋め戻し材料について改良土を使用することを原則としています。掘った土をそのまま埋め戻す、という形ではありません。

現場の状況によっては、川砂または良質な山砂の使用も認められています。ただし、これは原則の例外という位置づけです。

材料を持ち込むことになりますので、その運搬と処分の費用が工事に乗ります。見積りの段階で入れておかないと、あとから出てくる数字になります。

掘削後の埋め戻しと復旧 戻し方にも決まりがあります 材料 路床の埋め戻しは改良土が原則。川砂や良質な山砂も可 転圧 各層20センチメートルごとに転圧する 管の上30センチメートル分は人力。以降はタンパ等 気温 気温が5度以下の場合は施工してはならない 本復旧の前に、道路管理者の立会いを受けます 出典:流山市 道路占用・承認工事共通仕様書

20センチごとに締め固めます

埋め戻しの手順も決まっています。仕様書は、路床について各層(20センチ)ごとに転圧すると定めています。

一度に全部入れて上から押さえる、ではありません。20センチ入れて締め、また20センチ入れて締める。これを繰り返します。

そして、管を埋めた工事では最初の部分が別扱いです。管の上30センチ分は人力で行い、それ以降はタンパ等を使用するとされています。

重機でいきなり締めると管を傷めるためです。ここを飛ばすと、あとで沈下が出ます。路盤についても、下層と上層をそれぞれ十分に転圧することとされています。

復旧の範囲は、図で決められています

いちばん見落とされるのが、範囲です。どこまで舗装をやり直すのか。

仕様書は、道路舗装復旧構成図および道路占用に係る道路舗装復旧範囲図に従うとしています。つまり、掘った幅で決まるのではなく、あらかじめ用意された図で決まります。

そのうえで、条件が加えられています。復旧範囲と既設復旧跡が5メートル未満で近接する場合は、既設復旧跡のカッターラインまで含めて復旧するという内容です。

過去に誰かが掘って直した跡が近くにあると、そこまでまとめて直すことになります。掘ったのは2メートルでも、復旧は7メートルになり得ます。

現場の状況 復旧の範囲 見積りへの影響
周りに復旧跡がない 範囲図のとおり 想定どおりです
既設の復旧跡が5メートル未満で近い 既設跡のカッターラインまで 面積が増えます
管を埋める工事 管上30センチは人力 手間の日数が増えます
冬場で気温が5度以下 その日は舗装できません 工程が延びます

気温が5度以下の日は舗装できません

冬の工事で効いてくるのが、気温です。仕様書は、気温が5度以下の場合に施工してはならないと定めています。

これは判断の余地がある書き方ではありません。その日の気温が下回れば、舗装の工程は動かせません。

朝いちばんで着手する予定を組んでいると、その時間帯だけ5度を下回ることがあります。冬場は、午前の気温を見てから動く形になります。

そして、本復旧の前にもう一段あります。仕様書は、本復旧の施工前に道路管理者の立会いを受けることとしています。立会いの日程も工程に入れておいてください。

許可を受けたあとの手続き全体については、道路占用許可なしの管埋工事は犯罪ですもあわせてご覧ください。

なお、工事の請負契約に伴う税務の取扱いは税理士へ、労災や雇用の手続きは社労士へおつなぎします。

市によって仕様書が違います

ここまでは流山市の仕様書の内容です。同じ千葉県内でも、市が違えば仕様書が違います。

材料の指定、転圧の厚さ、復旧の範囲。どれも市ごとに定められています。柏市の現場で流山市の基準を当てはめると、合わないことが出てきます。

ですので、現場のある市の仕様書を、その都度見ることになります。前の現場と同じだろう、で進めないでください。

国道や県道であれば、そもそも管理者が違います。申請先が変われば、復旧の基準も変わります。

掘削後の復旧でよくある質問

Q. 掘った土をそのまま埋め戻してはいけませんか。

流山市の仕様書は、路床の埋め戻し材料について改良土を使用することを原則としています。現場の状況によっては川砂や良質な山砂も認められていますが、掘削土をそのまま戻すことを前提にした書き方にはなっていません。材料の持ち込みと掘削土の処分を、見積りに入れておいてください。

Q. 近くの復旧跡まで直すのは、こちらの負担ですか。

仕様書は、復旧範囲と既設復旧跡が5メートル未満で近接する場合に、既設復旧跡のカッターラインまで含めて復旧するとしています。誰が作った跡かで分けてはいません。現場を見る段階で、周囲に復旧跡がないかを確認して、見積りに反映させることになります。

Q. 冬に工期が重なります。どう組めばよいですか。

気温が5度以下の場合は施工してはならないとされていますので、舗装の工程には予備日を入れておくのが安全です。掘削と埋め戻しまで進めて、舗装だけ気温の上がる時間帯に回す組み方もあります。立会いの日程も含めて、早めに道路管理者と相談してください。

掘削後の復旧の理解度クイズ

Q1. 路床の埋め戻しに使う材料は、何が原則でしょう。

A. 掘削した土

B. 改良土

C. 砕石

答えを見る

正解:B。川砂や良質な山砂も認められています。

Q2. 既設の復旧跡が何メートル未満で近いと、そこまで直すでしょう。

A. 1メートル未満

B. 5メートル未満

C. 10メートル未満

答えを見る

正解:B。既設跡のカッターラインまで含めます。

Q3. 気温が何度以下だと舗装を施工できないでしょう。

A. 0度以下

B. 5度以下

C. 10度以下

答えを見る

正解:B。冬場は工程に予備日が要ります。

復旧の面積が倍になった事例

流山市で水道の引き込み工事を予定していた方から、ご相談をいただいたことがあります。掘るのは道路の端で、幅は2メートルほどでした。

現場を見に行くと、その手前に別の工事の復旧跡が残っていました。離れは4メートルほどです。5メートルを下回っています。

仕様書どおりに当てはめると、その跡のカッターラインまで含めて復旧することになります。面積は当初の見込みの倍近くになりました。

幸い、見積りを出す前に気づけました。現場を見る日に、周囲10メートルほどを歩いて写真を撮っておく。これだけで防げます。

見積りを出す前のワンポイントアドバイス

現場の下見で、掘る場所だけを見ないでください。その前後左右に、舗装の色が違うところがないかを探します。

復旧跡は、周りより色が濃かったり、カッターの線が残っていたりします。見つけたら、掘る範囲からの距離をメジャーで測ってください。5メートルが線です。

次に、市の仕様書を開いて、復旧の範囲図を見ます。掘る幅ではなく、図で決まるということを押さえておけば、数字がぶれません。

最後に、工期のなかで舗装をいつやるかを確認します。冬にかかるなら予備日、そして本復旧の前の立会い。この2つを工程表に入れておいてください。

掘削後の復旧のまとめ

  • 路床の埋め戻し材料は、改良土を使用することが原則とされています
  • 川砂または良質な山砂も、現場の状況に応じて認められています
  • 路床は各層20センチごとに転圧します
  • 管の上30センチ分は人力で行い、それ以降はタンパ等を使用します
  • 復旧の範囲は構成図と範囲図で決まり、既設復旧跡と5メートル未満で近接するときはそこまで含めます
  • 気温が5度以下の場合は施工できません。本復旧の前に道路管理者の立会いを受けます

つまずくのは、掘った幅で復旧の面積を見積もってしまう場面です。決まっているのは掘る側ではなく、戻す側の図のほうです。

行政書士むらた事務所では、流山市・柏市・松戸市を中心に(内容によってはオンラインで全国対応)、道路占用許可と道路使用許可の申請、図面の作成をお引き受けしています。

工事の請負契約に伴う税務の取扱いは税理士へ、労災や雇用の手続きは社労士へおつなぎします。

「この現場でどこまで直すことになるか」の段階で構いません。初回相談は無料です。当事務所へのご相談はHPまたは公式LINEから24時間受け付けております。

是非お気軽にご相談ください。

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