白ナンバーのダンプで残土は運べます。運賃を受け取ると許可が要ります

今回の記事は自社のダンプで残土を運ぶときの許可についてになります。
白ナンバーのまま運んでいるが問題ないだろうか、といったことはありませんでしょうか。
分かれ目はお金の受け取り方です。流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。

この記事の結論

  • 自社が請けた工事の土を自社の車で運ぶだけなら許可は要りません
  • 運搬の対価を受け取ると、名目にかかわらず許可が必要になります
  • 運転する人との雇用関係も、契約の形ではなく実態で見られます

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代表 村田圭
代表 村田 圭
登録番号 第26101461号
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許可が要るのは「他人の需要に応じ、有償で」運ぶときです

貨物自動車運送事業法で許可が要るのは、他人の需要に応じ、有償で、自動車を使って貨物を運ぶことを事業として行う場合です。

裏を返せば、この3つのどれかが欠ければ対象から外れます。
自分の会社の物なら他人の需要ではなく、対価を受け取らないなら有償ではありません。
建設現場のダンプが白ナンバーで走れるのは、ここに当てはまるためです。

令和8年2月に国土交通省から建設業者団体へ事務連絡が出て、この考え方が改めて整理されました。Q&Aも公表されています。

国土交通省 建設事業Q&A(自家用ダンプカーの取扱い)

白ナンバーで運べるのは、2つの形です

事務連絡では、許可が要らない場合が2つ示されています。

1つめは自分の会社の物を自分で運ぶ場合です。対価が発生しないためです。

2つめが建設業でよく出てくる形です。他人の物であっても、次の3つを満たせば許可は要らないとされています。

その運送が本業と切り離せず、業務に付帯するものであること。その会社が自ら運ぶこと。運送行為の対価としての有償性がないこと。

工事を請け負った会社が、その工事の残土を自社のダンプで処分場へ運ぶ。これが2つめです。
運搬は工事の一部で、運送を売っているわけではありません。

その運搬に許可が要るかの判定

1 運ぶ物は自社の所有物か → はい なら許可は不要

 ↓ いいえ(他人の物)

2 自社が請け負った工事に伴う運搬か → いいえ なら許可が必要

 ↓ はい

3 運搬の対価としてお金を受け取っていないか → 受け取っている なら許可が必要

 ↓ 受け取っていない

4 自社の車と、自社の従業員が運んでいるか → いいえ なら許可が必要

 ↓ はい

5 許可がなくても運べる形です

有償性は、名目を問いません

実務でいちばん危ないのがここです。
事務連絡では、名目のいかんを問わず、運送行為の対価としての有償性があるかで見るとされています。
運搬費、車両費、応援代。呼び方を変えても結論は変わりません。

請負代金に工事一式として含まれているのか、運んだ分だけ別に請求しているのか。
見積書と請求書の書き方が、そのまま判断の材料になります
運搬だけを切り出して台数や距離で単価を立てているなら、運送を売っている形に近づきます。

運転している人との関係も見られます

もう一つが運転者の立場です。
自社で運ぶという要件がありますので、運転者はその会社の従業員である必要があります。日雇いや期間雇用でも構いません。

ただし、契約書の形だけでなく実際の働き方も踏まえて判断されるとされています。
知り合いの一人親方に頼んで車ごと来てもらう形は雇用ではありませんので、許可の問題が出てきます。

場面 運送事業の許可 理由
自社が請けた工事の残土を自社の車で運ぶ 不要 業務に付帯し、対価を受けていない
同じ運搬を運搬費として別に請求している 必要になり得る 名目を問わず有償性がある
工事はせず、運搬だけを請けている 必要 有償の運送そのもの

契約の書き方で、結論が変わります

公表されたQ&Aでは、契約の中身で判断が分かれることが示されています。
積込みだけを請けていて運搬が別の話なら、その運搬は許可の対象です。処分まで含めて請けているなら一部になります。

同じ物を運んでいても、契約書の書き方で扱いが変わります
工事の一部に組み込むのか、許可を取るのか。どちらかを選ぶ場面です。

よくある質問

Q. 元請から頼まれて、他社の現場の土を運びました。これは大丈夫ですか。

許可が必要になる可能性が高い形です。
自社が請け負った工事に伴う運搬ではなく、運搬そのものを引き受けているためです。工事の一部なのか運搬だけなのか、契約の中身をご確認ください。

Q. 資材を仕入れて現場へ持ち込む場合はどうなりますか。

自社で買った資材であれば自社の物を運ぶことになりますので、許可は要りません。
ただし施主や元請が買った資材を運び、その運搬に対して費用を受け取っているなら話が変わります。誰が買ったのかを整理してください。

Q. 許可を取るとしたら、どれくらいかかりますか。

一般貨物自動車運送事業の許可は、車両や車庫、運行管理者の選任など要件が多く、準備に数か月かかるのが通常です。
すぐ取れるものではありません。件数が少ないなら、契約の形を整えるほうが現実的です。

理解度チェッククイズ

Q1. 貨物自動車運送事業の許可が必要になるのはどの場合でしょう。

A. 他人の需要に応じ、有償で、事業として運ぶとき

B. ダンプの大きさが4トンを超えるとき

C. 県外へ運ぶとき

答えを見る

正解:A。車の大きさや距離で決まるものではありません。

Q2. 有償性はどのように判断されるでしょう。

A. 名目を問わず、運送行為の対価かどうかで見る

B. 運賃という名前で請求したときだけ

C. 金額が10万円を超えたとき

答えを見る

正解:A。運搬費や車両費と書いても同じです。

Q3. 運転者との雇用関係はどう判断されるでしょう。

A. 契約の形だけでなく、実際の働き方も踏まえて判断される

B. 契約書があれば必ず雇用と認められる

C. 日雇いは従業員に含まれない

答えを見る

正解:A。日雇いや期間雇用でも従業員であれば構いません。

体験談・事例

流山市で解体工事をされている方から、ダンプの使い方をご相談いただいたことがあります。

自社の現場は問題なかったのですが、同業者の現場でも運んで、その分を請求されていました。運搬だけを引き受けている形です。

ワンポイントアドバイス

見積書に、運搬費という行が単独で立っていないかを見てください。
台数や距離で単価が積み上がっているなら、そこが論点です。
工事の一部として請けているなら、その形が伝わる書き方に直しておくと安全です。

まとめ

  • 自社の工事に伴う運搬で、対価を受けていなければ許可は要りません
  • 有償性は名目を問わず、運搬の対価かどうかで見られます
  • 運転者が自社の従業員かどうかも、実態で判断されます

ここまでが許可の話です。
実務でつまずくのは請求書の書き方かもしれません。長年の付き合いで運搬だけを引き受けている現場から見直してください。

行政書士むらた事務所では、流山市・柏市・松戸市を中心に(ご相談内容によってはオンラインで全国対応)、建設業許可の申請と維持、請負契約書や見積書の様式整備、産業廃棄物収集運搬業の許可申請をお引き受けしています。

運送事業の許可や労務のご相談は、それぞれの専門家へおつなぎします。

「この運び方で大丈夫ですか」の確認だけのご相談で構いません。初回相談は無料です。
当事務所へのご相談はHPまたは公式LINEから24時間受け付けております。

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代表 村田圭
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