歯科衛生士だけの訪問はできます。歯科医師が先に行っていることが前提です

こんにちは。
千葉県流山市の行政書士むらた事務所です。

今回の記事は歯科衛生士の訪問についてになります。
歯科医師が同行しないと動けないと思っている、といったことはありませんでしょうか。
歯科衛生士だけで訪問できます。
ただし順番があります。

流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。

この記事の結論

  • 歯科衛生士だけで訪問できます。同行は必要ありません
  • ただし歯科医師が先に訪問診療を行っていることが前提です
  • 管理計画書を作り、本人やご家族に交付してから始めます

お急ぎの方は一度以下HPまたはLINEから、お気軽にお問い合わせください。

代表 村田圭
代表 村田 圭
登録番号 第26101461号
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「直接の指導」は、平成27年になくなりました

歯科衛生士の仕事は、歯科衛生士法に3つ書かれています。
歯科予防処置、歯科診療の補助、歯科保健指導です。

このうち歯科予防処置について、かつては歯科医師の直接の指導の下に行うこととされていました。
直接、つまりその場に歯科医師がいる形です。

これが平成26年の改正で変わりました。
平成27年4月1日から「直接の」が削除され、歯科医師の指導の下に、という形になっています。

養成の年限が1年から3年に延びて資質が上がったこと、直接の指導という縛りが地域での予防に支障になっていたことが理由とされています。

常時立ち会う必要はなくなりました。
ただし指導の下に、という部分は残っています。
誰の指導で動いているかが説明できる状態にしておく必要があります

先に歯科医師が行っていることが条件です

訪問の場面では、もう一つ前提があります。

歯科衛生士による指導は、訪問歯科診療を行った歯科医師の指示に基づいて行われるものです。
歯科医師がまだ一度も伺っていない方のところへ、歯科衛生士だけが先に行くことはできません。

期間の目安もあります。
歯科医師が訪問した日から3か月です。
3か月を過ぎたら、また歯科医師が伺うところからになります。

この順番を知らずに、施設からの依頼で衛生士だけを回してしまう例があります。
誰がいつ訪問したかを、歯科医師と衛生士で1つの表にしておくと事故が防げます

始める前に、書面が2つ要ります

実際に始めるまでに用意するものがあります。

1つは同意です。
本人またはご家族の同意を得たうえで進めます。

もう1つが管理計画書です。
歯科医師と共同で作り、本人やご家族に交付してから開始します
作ったけれど渡していない、という形では要件を満たしません。

実施の記録も残します。
1回あたり20分以上、1対1で行うのが基本です。

書式そのものは難しくありません。
ただ、渡した日と受け取った方の名前が残っていないと、あとから確認できません。
ここは運用の設計の話になります。

場面 歯科衛生士だけで行けるか
歯科医師が訪問診療を行い、その指示がある 行けます
歯科医師がまだ一度も訪問していない 行けません
歯科医師の訪問から3か月を過ぎた 歯科医師の訪問からやり直します
管理計画書をまだ交付していない 交付してから開始します

訪問の順番

歯科医師が訪問診療を行う

 ↓

本人やご家族から同意をいただく

 ↓

歯科医師と歯科衛生士で管理計画書を作る

 ↓

本人やご家族に交付する

 ↓

歯科衛生士が訪問して指導を行う(1回20分以上)

 ↓ 歯科医師の訪問日から3か月

歯科医師の訪問に戻る

よくある質問

Q. 施設から「衛生士さんだけ来てほしい」と言われました。応じられますか。

その方について歯科医師が訪問診療を済ませており、指示があるのであれば応じられます。
まだであれば、歯科医師の訪問から始めてください。
施設側は人手の都合でお話しされていることが多いので、順番の理由をお伝えすると理解していただけます。

Q. 歯科医師が電話で指示を出す形でもよいですか。

その場に立ち会う必要はなくなりましたので、同行しない形自体は問題ありません。
ただし指示の内容と、それを受けて何をしたのかが記録に残っている必要があります。
口頭だけで済ませると、あとから確認できません。
指示の記録を残す様式を先に決めておいてください。

Q. 管理計画書は毎回作り直しますか。

状態が変われば見直しが要ります。
作りっぱなしにせず、歯科医師の訪問のたびに内容を確認する運用が現実的です。
様式を固定して、変更点だけ書き足せる形にしておくと負担が減ります。
作成の日付と交付の日付を、必ず別々に残してください。

理解度チェッククイズ

Q1. 歯科衛生士法から「直接の」が削除されたのはいつからでしょう。

A. 平成27年4月1日

B. 令和2年4月1日

C. 削除されていない

答えを見る

正解:A。常時の立ち会いは不要になりました。

Q2. 歯科衛生士だけの訪問に必要な前提はどれでしょう。

A. 歯科医師が先に訪問診療を行っていること

B. 施設からの依頼書があること

C. 特に前提はない

答えを見る

正解:A。その歯科医師の指示に基づいて行います。

Q3. 管理計画書について正しいのはどれでしょう。

A. 作成すれば交付は不要

B. 歯科医師と共同で作り、交付してから開始する

C. 歯科衛生士が単独で作る

答えを見る

正解:B。交付の日付を残してください。

体験談・事例

柏市の歯科医院様から、訪問の体制について伺ったことがあります。
歯科衛生士の方が2名おられ、施設から口腔ケアの依頼も来ていました。
ただ、誰にいつ歯科医師が伺ったのかが、紙の上で追えない状態でした。
まず訪問の履歴を1枚の表にまとめるところから始めています。
書式より先に、順番が見える形が要ります。

ワンポイントアドバイス

患者さんごとに、歯科医師の訪問日を書く欄を1つ作ってください。
そこから3か月の線を引いておきます。
この1欄があるだけで、衛生士だけで行ける期間かどうかがその場で分かります。
予定表と別に管理すると必ずずれますので、いつも見ている表に足すのがおすすめです。

まとめ

  • 歯科衛生士だけの訪問はできます
  • 歯科医師が先に訪問診療を行っていることが前提です
  • 管理計画書は共同で作り、交付してから開始します

ここまでが訪問の順番です。

ただし実務でつまずくのは、要件より記録かもしれません。
誰の指示で、いつ、何をしたのか。
ここが残っていないと、あとから説明ができません。人が増えるほど、記録の様式を先に決めておく価値が上がります。

行政書士むらた事務所では、流山市・柏市・松戸市を中心に(ご相談内容によってはオンラインで全国対応)、訪問歯科の立ち上げ、診療所の開設届、施設との業務提携契約書の作成をお引き受けしています。

診療報酬の算定は専門の事業者と連携して進めます。

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