個人で取った古物商許可は法人成りで引き継げない。登記と申請の順番を先に決める
こんにちは。
千葉県流山市の行政書士むらた事務所です。
個人で古物商を営んできた方が法人化するとき、許可はそのまま使えると思っていた、というご相談をよく受けます。
ここは間違えると営業が止まります。
流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。
この記事の結論
- 個人の古物商許可は法人へ引き継げないとされ、法人名義で取り直しになります
- 法人の許可が出るまで、法人としての古物営業はできないのが原則です
- 許可までに一定の期間がかかるため、登記と申請の順番を先に設計します
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複雑な手続きは専門家にお任せください。初回相談は無料です。
許可は人につきます。会社は別人です
古物商許可は、申請した個人または法人に対して与えられるものとされます。
法人を作ると、法律の上では別の人格が生まれます。
同じ人が同じ場所で同じ商売を続けていても、名義が変われば許可も取り直しになるのが原則です。
屋号を法人名にしただけ、という感覚でいると足をすくわれます。
相続や事業の譲渡でも考え方は同じで、許可そのものが移るわけではないとされます。
止まるのは、売買そのものです
法人の許可が出る前に、法人名義で仕入れや販売をすると無許可営業とされるおそれがあります。
ここが実務でいちばん怖いところです。
個人の許可が生きているうちは、個人として営業を続けることはできます。
問題は、法人設立後の取引をどちらの名義で行うかが曖昧になることです。
請求書は法人、買取の帳簿は個人、といった状態は避けたいところです。
切り替える日を決めて、そこまでは個人、そこからは法人と線を引いてください。
順番の設計。登記のあとに申請します
法人での申請には登記事項証明書が必要とされるため、申請できるのは登記が完了してからです。
そして許可が出るまでには、警察署の受理から一定の期間がかかるのが通例です。
つまり、設立から営業開始まで一か月以上の空白が生まれる可能性があります。
この期間を個人の許可で埋めるのか、仕入れを止めて待つのかを、設立前に決めておく必要があります。
個人の許可は、法人の許可が出たあとに返納するのが通例とされます。
返納の手続きも忘れないでください。
ちなみに、法人と個人で2つ持つことも可能です。
その場合、理由書(なぜ法人と個人で持つ必要があるのか)を添付して、目的の違いなどがきちんとわかるようにする必要があります。
法人成りのときの順番
1. 定款の目的に古物営業を入れて設立する → 抜けると変更登記から
2. 登記完了後、法人名義で許可を申請する → ここから待ち時間
3. 法人の許可が出たら切り替え、個人の許可を返納する
よくある質問
Q. 定款に何と書けばよいですか。
目的欄に、古物営業法に基づく古物商であることが読み取れる記載が必要です。古物営業法に基づく古物商、あるいは古物の売買といった書き方が一般的で、雑貨の販売とだけ書かれていると補正を求められることがあります。設立登記の前に文言を固めておくと、定款変更のやり直しを避けられます。
Q. 個人の許可番号は使えますか。
使えません。古物商許可は許可を受けた人に紐づくもので、個人と法人は別の人格として扱われるためです。法人として新たに申請し直すことになり、許可番号も変わります。ホームページや取引画面に番号を表示している場合は、切り替えのタイミングで表記の修正も忘れないようにしてください。
Q. 管理者は法人でも必要ですか。
必要です。営業所ごとに一名、業務を適正に行うための管理者を選ぶことが古物営業法で求められています。代表者が兼ねても構いませんが、その営業所に常勤して実際に管理できることが前提です。拠点を増やす予定があるなら、営業所ごとに置ける人を先に決めておくと申請が滞りません。
理解度チェッククイズ
Q1. 個人の古物商許可を法人へ引き継げるでしょうか。
A. 引き継げる
B. 引き継げない
C. 届出だけで引き継げる
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正解:B。法人名義で取り直しになるとされます。
Q2. 法人で申請できるのはいつからでしょう。
A. 定款を作った時点
B. 登記が完了してから
C. 資本金を払い込んだ時点
答えを見る
正解:B。登記事項証明書が必要とされるためです。
Q3. 個人の許可はどうするでしょう。
A. そのまま持っておく
B. 法人の許可が出たら返納する
C. 破棄する
答えを見る
正解:B。返納の手続きが通例とされます。
体験談・事例
柏市でリユース店を営んでいた方から、法人化した翌週にご相談を受けたことがあります。
すでに法人名義で仕入れを始めており、慌てて止めていただきました。
設立の前に一度ご相談いただければ、空白の期間を作らずに進められた案件でした。
ワンポイントアドバイス
会社設立を税理士や司法書士に依頼する場合でも、許認可のことは必ず伝えてください。
定款の目的にひと言入っているかどうかで、その後の一か月が変わります。
設立を急ぐ理由がないなら、許可の見通しを立ててから登記に進むほうが安全です。
まとめ
- 古物商許可は名義に紐づくため、法人成りでは取り直しになります
- 許可が出るまで法人としての売買はできないのが原則です
- 登記の完了から許可までの空白を、設立前に設計しておきます
ここまでが法人成りと古物商許可の関係です。
ただし実務では、切り替えの日をいつにするか、在庫を法人へどう移すか、営業所や管理者の届出をどう合わせるかまで決める必要があり、勢いで登記を先に済ませてしまう例が少なくありません。
行政書士むらた事務所では、流山市・柏市・松戸市を中心に(ご相談内容によってはオンラインで全国対応)、許可の要否判断から、警察署との事前協議・要件の整理、申請書類の作成と提出までを一括してお引き受けしています。
設立登記は司法書士、税務に関するご相談は税理士へおつなぎします。
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