決算期は3月末でなくてよいのです。設立時に決める事業年度の3つの物差し
こんにちは。
千葉県流山市の行政書士むらた事務所です。
会社をつくるとき、決算期をいつにするかは、たいてい最後に決まります。
ところがここは、あとから変えると手間がかかる項目です。
流山市・柏市・松戸市の事例をもとに整理します。
この記事の結論
- 事業年度は1年以内であればよく、3月末である必要はありません
- 設立日から遠い月を選ぶと、消費税の免税期間を長く取れる場合があります
- 繁忙期と決算作業が重なると、毎年その時期が苦しくなります
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複雑な手続きは専門家にお任せください。初回相談は無料です。
3月末にする決まりはありません
日本の会社は3月決算が多いため、それが規則だと思われている方がいます。
実際には自由に決められます。
事業年度は、前の事業年度の末日の翌日から1年以内であればよいとされます。
半年でも9か月でも構いません。
定款に書くかどうかも任意とされ、書かない場合は設立から2か月以内に税務署へ届け出るのが通例です。
決まりが緩いということは、こちらで選べる余地が大きいということです。
設立日から遠い月を選ぶ理由
ここが実益の大きい部分です。
資本金が1,000万円未満であれば、設立後の一定期間は消費税が免除される扱いがあるとされます。
この免除は期を単位に数えるため、1期目が短いと、その分だけ免除される期間も短くなります。
たとえば8月に設立して9月末を決算期にすれば、1期目はわずか2か月で終わります。
設立月の前の月を選べば、1期目を12か月近く取れる計算です。
ただし要件は資本金の額や売上によって変わるため、税額の見込みは税理士へご相談ください。
忙しい時期と重ねない
もう一つの観点が、社内の負担です。
決算の作業は、期が終わったあとの二、三か月に集中します。
その時期が、自社の一番忙しい月と重なっていないかを見てください。
年末に売上が集中する商売で12月決算にすると、現場が回っている最中に棚卸しと決算の準備が入ります。
逆に、閑散期に決算を持ってくれば、書類を整える時間が取れます。
在庫を多く抱える業種であれば、在庫が少ない時期のほうが棚卸しも楽になります。
もう一つ見ておきたいのが資金繰りです。
法人税などの納付は決算から二か月後が原則とされます。
その時期に入金が細る商売であれば、納税と重なって手元が苦しくなります。
売上の山と谷、納税の時期、決算作業の時期。この三つを一年の中で並べてみると、無理のない月が絞れてきます。
決算期を決める3つの物差し
1. 免税の期間 → 設立月の前の月にすると1期目を長く取れる
2. 繁忙期 → 決算の作業が忙しい時期と重ならないか
3. 資金繰り → 納税の時期に手元の資金が薄くならないか
よくある質問
Q. あとから変えられますか。
変えられます。定款を変更する手続きで対応できるとされます【要確認】。株主総会の決議が必要になるのが通例で、税務署などへの届出も伴います【要確認】。ただし変更した年は事業年度が短くなり、決算が2回分発生することがあります。手間と費用を見たうえでご判断ください。
Q. 変更に登記は必要ですか。
事業年度は登記事項ではないとされます【要確認】。そのため法務局への登記は不要ですが、定款そのものは書き換えることになります【要確認】。あわせて税務署、都道府県、市町村への異動届が必要になるのが通例です。登記が要らない代わりに、届出先が複数あるとお考えください。
Q. 月末以外の日でもよいですか。
末日以外も可能とされますが、実務上は月末が通例です【要確認】。中途半端な日にすると、棚卸しや請求の締めと合わなくなり、経理の負担が増えます。取引先の締め日と揃わないことによる手間のほうが大きいため、特別な事情がなければ月末をおすすめします。
理解度チェッククイズ
Q1. 事業年度の長さはどこまで認められるでしょう。
A. 1年以内
B. 2年以内
C. 制限はない
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正解:A。半年や9か月でも構いません。
Q2. 8月設立で1期目を長く取るなら、決算期はどれでしょう。
A. 9月末
B. 12月末
C. 7月末
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正解:C。設立月の前の月です。
Q3. 決算期を選ぶときの観点として適切なのはどれでしょう。
A. 取引先に合わせる
B. 自社の繁忙期を避ける
C. 3月末に統一する
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正解:B。作業の集中する時期をずらします。
体験談・事例
流山市の方から、9月に設立して9月末決算にしたというお話を伺ったことがあります。
1期目が一か月に満たず、すぐに決算を迎えることになりました。
届出や申告の手間が、設立の直後にもう一度来る形です。
設立の準備で疲れているところに重なるので、ここは避けたい配置でした。
ワンポイントアドバイス
決算期を決める前に、自社の売上が一年の中でどう動くかを、月ごとに書き出してみてください。
数字がなければ、忙しい月に丸を付けるだけで構いません。
その丸から二、三か月離れた月を選べば、決算の作業がぶつかりません。
設立の勢いで3月末にしてしまう前に、この一枚を作ってみてください。
これから始める事業で見当がつかない場合は、同じ業種の会社がいつを決算期にしているかを調べると参考になります。
まとめ
- 事業年度は1年以内であれば自由に決められるとされます
- 設立月の前の月にすると、1期目を長く取れる場合があります
- 繁忙期と決算作業が重ならない月を選ぶと、毎年の負担が軽くなります
ここまでが決め方の物差しです。
ただし実務では、決算期の選択が定款の記載や設立後の届出とつながっているため、後回しにすると全体の日程が動きます。
あとから変えることもできますが、株主総会の決議や税務署への届出が必要になり、一度で済んだはずの手間が二度かかります。
行政書士むらた事務所では、流山市・柏市・松戸市を中心に(ご相談内容によってはオンラインで全国対応)、定款の作成と認証、設立に必要な書類の準備をお引き受けしています。
税額の見込みや申告のご相談は税理士へ、設立登記そのものは司法書士へおつなぎします。
「決算期をいつにするか」だけのご相談で構いません。
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