1cmのサイズオーバーも許されない?機械式駐車場の車庫証明のリアル
こんにちは。
千葉県流山市の行政書士むらた事務所です。
今回の記事はタワーパーキング(機械式駐車場)での車庫証明についてになります。
購入したい車のサイズが駐車場の制限をわずか1cmだけオーバーしており、車庫証明が取れるか不安になったといったことはありませんでしょうか。
今回は、機械式駐車場の厳格なサイズ制限の理由と、車庫証明取得に向けた実践的な対策についてお伝えします。
【この記事の結論(3つのポイント)】
・タワーパーキングでは車検証の数値が1cmでも制限を超えると管理会社から使用承諾書が発行されない
・機械式は平面駐車場と異なりセンサーの誤作動や重大事故に直結するため例外が認められにくい
・サイズがギリギリの場合は契約前の「試し入れ」や専門家への事前相談でトラブルを未然に防ぐことができる
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なぜ1cmのオーバーでも車庫証明が下りないのか?
車庫証明(自動車保管場所証明書)を取得するためには、駐車場の所有者や管理会社から「保管場所使用承諾証明書」を発行してもらう必要があります。
しかし、タワーパーキングなどの機械式駐車場では、規定のサイズを1cmでも超えていると、管理会社はこの証明書を発行してくれません。
なぜなら、機械式駐車場は安全性を確保するために非常に精密に設計されており、想定以上のサイズや重量が加わると重大な故障や事故につながるからです。
「たかが1cmなら実際には入るだろう」と考えるかもしれません。
しかし、パレット(車を乗せる台)からはみ出した状態で機械を作動させると、センサーが反応して設備が緊急停止したり、移動中に車体が壁と接触して大破したりする危険性があります。
万が一事故が起きた場合、管理会社や管理組合が損害賠償責任を問われるリスクがあるため、「実際の見た目」ではなく「車検証の数値(客観的データ)」を基準として厳格に審査されるのです。
平面駐車場とタワーパーキングの審査基準の違い
平面駐車場と機械式駐車場(タワーパーキング)では、車庫証明を取得する際のハードルが大きく異なります。
以下のマトリクス表で、それぞれの審査基準の違いを整理しました。
| 項目 | 平面駐車場 | 機械式駐車場(タワーパーキング) |
| 寸法の審査基準 | 白線内に概ね収まり、道路にはみ出さなければ許可されやすい | 車検証の数値が制限内であることが絶対条件 |
| 重量の制限 | トラック等でなければ基本的には問われない | パレットの耐荷重制限(車検証の車両重量)のクリアが必須 |
| 高さの制限 | 屋根がなければ無制限 | 1,550mmなど極めて厳格(ハイルーフ非対応だとNG) |
| 管理会社の対応 | 多少のゆとりがあれば使用承諾書が発行されることが多い | 1cmでも車検証数値がオーバーしていれば原則発行不可 |
このように、機械式駐車場は設備という物理的な「枠」と、管理責任という法的な「枠」の二重の制限が存在するため、圧倒的に審査が厳しくなります。
車検証の数値と実際のサイズのズレが引き起こす落とし穴
「カタログ上の数値は制限内だから大丈夫」と安心するのは危険です。
機械式駐車場の審査においては、以下の3つのポイントが原因で「実際には入らない」「証明書が下りない」という落とし穴にハマるケースが多発しています。
アンテナやルーフキャリアによる全高オーバー
車検証の高さ制限はクリアしていても、後付けのルーフキャリアやシャークフィンアンテナを含めると、駐車場の高さ制限(例えば1,550mm)を超えてしまうことがあります。
これらが接触して設備を破損させる事故が意外と多いです。
タイヤ外幅のオーバー
全幅は問題なくても、タイヤ自体の外幅サイズがパレットの溝の幅を超えており、車がパレットに収まらないケースがあります。
特にスポーツカーやSUVなど、タイヤが太い車種は要注意です。
オプション装備による重量オーバー
サンルーフや電動シートなどの重いオプション装備を多数搭載していると、カタログ値よりも実際の車両重量が重くなります。
その結果、機械式駐車場の重量制限をオーバーして許可が下りないことがあります。
念書を書いても許可が下りなかったケース
以前、当事務所にご相談いただいたお客様で、「長さが2cmだけオーバーしているが、車幅と高さには余裕があるから車庫証明を取れないか」というご依頼がありました。
お客様は「もし事故が起きても自己責任とする念書を書く」と管理会社に交渉しましたが、結果は「NG」でした。
機械式駐車場は共有設備であるため、一人の車のサイズオーバーが原因で設備全体が停止した場合、他の住民全員が車を出せなくなるという莫大な迷惑がかかるからです。
最終的に、そのお客様には近隣の平面の月極駐車場を別でご契約いただき、無事に車庫証明を取得することができました。
このように、機械式駐車場におけるサイズオーバーは、個人の責任問題だけでは済まされない「全体のリスク」となるのです。
車庫証明をスムーズに取得するためのワンポイントアドバイス
購入予定の車のサイズが駐車場の制限値ギリギリの場合は、契約前に必ず管理会社へ「試し入れ」を申し出てください。
管理人の立ち会いのもとで実際に車庫入れを行い、センサーが反応しないか、パレットにしっかり収まるかを目視確認することで、管理会社も安心して使用承諾書を発行しやすくなります。
また、万が一サイズオーバーが発覚した場合は、車庫証明の申請前に代替の駐車場を素早く確保することが、納車遅れを防ぐ最大の鍵となります。
Q&A
Q. 車高を下げるカスタマイズ(ローダウン)をすれば、車庫証明は下りますか?
A. 車検証上の記載事項(高さ)を変更する「構造等変更検査」を受けていない限り、下りない可能性が高いです。
管理会社や警察はあくまで「車検証の記載数値」を基準に判断するため、実際の車高が低くなっていても、書類上の数値が制限をオーバーしていれば原則として許可されません。
Q. 車検証のサイズより数ミリだけオーバーしている場合でも断られますか?
A. 管理会社によっては断られます。
数ミリであれば誤差の範囲として認められるケースもありますが、機械式駐車場のセンサーは非常にシビアです。
少しでもオーバーしている場合は、自己判断せず事前に管理組合や管理会社へ相談することが必須です。
Q. マンションの管理組合から「特例で許可する」と口頭で言われましたが大丈夫ですか?
A. 口頭の約束では車庫証明は申請できません。
必ず管理組合発行の「保管場所使用承諾証明書」に記名・押印をもらう必要があります。
また、例外を認める場合は「念書」の提出を求められることがあるため、書面での手続きを確実に行うことが重要です。
おわりに
タワーパーキングにおける1cmのサイズオーバーは、単なる「数字の問題」ではなく、他の利用者や設備全体を危険にさらす重大なリスクと見なされます。
「たぶん大丈夫だろう」という見切り発車で車を購入してしまうと、車庫証明が下りず納車ができないという最悪の事態になりかねません。
「購入したい車が駐車場の制限ギリギリで悩んでいる」
「管理会社から承諾書を断られてしまい、早急に代わりの駐車場を探して申請したい」
「平日は仕事が忙しく、警察署への車庫証明の申請や受け取りに行く時間がない」
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【参考URL】
*千葉県警察(https://www.police.pref.chiba.jp/)
*千葉県庁(https://www.pref.chiba.lg.jp/)
*e-Gov法令検索(https://elaws.e-gov.go.jp/)


