【脱・紙の契約】クラウドサインとfreeeサインの選び方。移行期に陥る法的な罠と対策
こんにちは。
千葉県流山市の行政書士むらた事務所です。
今回の記事は、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)において最も効果が出やすい「電子契約への移行と導入支援」についてになります。
毎月の契約書に貼る収入印紙代がかさんでいたり、製本や郵送の手間にスタッフの時間が奪われていたり…といったことはありませんでしょうか。
「これからは電子契約の時代だ」と意気込んでクラウドサインやfreeeサインなどのツールを契約したものの、社内の運用ルール作りや契約書のリーガルチェックで行き詰まってしまう企業は少なくありません。
今回は、紙から電子契約へ移行する際に必ず押さえておくべき注意点と、失敗しないための具体的な導入ステップをお伝えします。
【この記事の結論(3つのポイント)】
- 電子契約への移行はコスト削減だけでなく契約業務のスピードを10倍早くする効果がある
- 移行時の最大の壁はツールの操作ではなく社内規程の改定と取引先への説明である
- トラブルを防ぐためには契約書の審査と運用の構築を行政書士等の専門家と進めるのが最適である
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目次
なぜ今、多くの企業が「紙から電子契約」へ移行しているのか?
これまで当たり前だった「紙の契約書に実印を捺し、収入印紙を貼って郵送する」という業務スタイルは、現代のビジネススピードにおいて大きな足かせとなっています。
コスト削減と業務効率化の同時達成
電子契約に移行する最大のメリットは、印紙税(収入印紙代)が完全に0円になる点です。
さらに、印刷代、封筒代、郵送費といった物理的なコストが消滅します。
また、従来の郵送往復で数日〜1週間かかっていた契約締結が、最短数分から数時間で完結するため、ビジネスの意思決定スピードが劇的に向上します。
電子帳簿保存法への対応という観点からも、契約書を最初からデータで一元管理できるメリットは極めて大きいです。
主要ツール「クラウドサイン」と「freeeサイン」の特徴
自社に最適なツールを選ぶために、知名度・シェアが非常に高い2つのクラウド契約サービスの違いを以下の図解表で整理しました。
| 比較項目 | クラウドサイン(CloudSign) | freeeサイン(旧NINJA SIGN) |
| 特徴・強み | 国内シェアNo.1の圧倒的な実績。 弁護士監修の強固なセキュリティと、日本のビジネス習慣に合わせた高い信頼性が特徴。 | 会計ソフト等との連携がスムーズ。 テンプレート管理やワークフロー機能が充実しており、中小企業向けのコスパが高い。 |
| 相手方の負担 | 受信側のアカウント登録は不要。 届いたメールのリンクから承認するだけで完了。 | 受信側のアカウント登録は不要。 シンプルで分かりやすい操作画面。 |
| おすすめの企業 | 大手企業との取引が多い、 または法的な信頼性を最優先したい企業。 | すでにfreeeのシステムを使っている、 または社内稟議の仕組みも一緒に効率化したい企業。 |
どちらのツールも優れた機能を持っていますが、大切なのは「自社の現在の社内フローにどう組み込むか」という点です。
ちなみに当事務所は、上記2つも使用しておりますが、Adobeも利用しております。
紙から電子契約へ移行する際の3つの大きな注意点
ツールの導入自体は簡単ですが、適当に運用を始めると後から法的なトラブルや社内の混乱を招く原因になります。
以下の3つの注意点を必ずクリアしながら進めてください。
1. 社内規程(職務権限規程・印章管理規程)の改定
多くの企業では、紙の契約書を前提とした「社長印を捺すには稟議書が必要」といった印章管理規程が定められています。
電子契約になると、パソコンやスマホのクリック一つで契約が成立してしまうため、「誰が電子署名の権限を持つのか(送信ボタンを押していいのか)」を明確にルール化しなければなりません。
これに伴い、既存の職務権限規程や稟議フローの見直し・改定が必須となります。
2. 取引先(相手方)への丁寧な説明と同意獲得
自社が電子契約を希望しても、取引先が「うちは紙の契約書じゃないと稟議が通らない」「電子契約はセキュリティが不安だ」と拒絶されるケースがあります。
強引に進めると重要な取引を失うリスクがあるため、「相手方には費用がかからないこと」「法律(電子署名法)に基づいた安全な仕組みであること」を説明する案内文を用意し、丁寧に同意を得るプロセスが必要です。
3. 電子契約が「禁止」されている例外的な契約の把握
ほぼ全ての契約が電子化できるようになりましたが、一部の契約(例:事業用定期借地契約など)については、現在も法律で公正証書の作成などが義務付けられているため、完全な電子化ができない例外があります。
自社が扱う契約書の中に、電子化できないものが混ざっていないかを事前にスクリーニングする必要があります。
導入支援を専門家(行政書士)に依頼するメリット
電子契約の導入は、単なる「ITツールの設置」ではなく、「会社の契約管理体制という法務インフラの再構築」です。
だからこそ、契約書と法律のプロフェッショナルである行政書士を活用するメリットがあります。
契約書の雛形(テンプレート)のリーガルチェックを同時に実施
ツールを導入するこのタイミングこそ、長年使い回してきた自社の契約書の雛形を見直す絶好のチャンスです。
行政書士が現在の最新の法令(民法改正など)に合わせたリーガルチェックを同時に行うことで、トラブルを未然に防ぐ強固な契約書へとアップデートできます。
伴走型のサポートで社内マニュアルまで作成
当事務所では、ツールの選定アドバイスにとどまらず、社内の担当スタッフが迷わずに運用できるよう、御社専用の社内運用マニュアルの作成やスタッフ向けの講習までトータルでサポートいたします。
平日は本業の経営で忙しい代表者様に代わり、煩わしい法務手続きと体制構築をすべて代行いたします。
疑問を解決するQ&A
Q1. 電子契約にした場合、過去の紙の契約書はどうすればいいですか?
A.過去の紙の契約書をすべてデータ化(スキャン)して電子契約ツール内に取り込み、一元管理することが可能です。
ただし、スキャンデータとして保存する際は、電子帳簿保存法の要件(タイムスタンプや検索機能の確保など)を満たす必要があるため、適切な設定をご案内いたします。
Q2. 電子契約って、裁判になったときに証拠として認められますか?
A.はい、認められます。
クラウドサインやfreeeサインでは、電子署名法に基づいた「認定タイムスタンプ」や「電子証明書」が発行されるため、「いつ、誰が、どの契約書に合意したか」が暗号技術によって証明されます。
むしろ、改ざんが不可能なため、紙の契約書(認め印など)よりも証拠能力が高いと評価されるケースも多いです。
Q3. 導入までにどれくらいの期間がかかりますか?
A.企業の規模や契約書の種類にもよりますが、社内規程の整備や雛形の改定を含めて、おおむね1ヶ月〜2ヶ月程度で本格的な運用を開始されるケースが一般的です。
お急ぎの場合は、優先順位をつけて迅速に対応いたします。
おわりに
紙から電子契約への移行は、これからの時代を生き抜く企業にとって避けては通れない経営課題です。
しかし、土台となる社内ルールや契約書の法的なチェックを怠ると、思わぬリスクを背負うことになります。
「電子契約を導入したいが、何から手をつけていいか分からない」
「クラウドサインを買ったけれど、社内ルールが作れず放置している」
「自社の契約書が今の法律に合っているか、プロに確認してほしい」
このようなお悩みをお持ちの経営者様は、ぜひ一度当事務所にご相談ください。
千葉県の流山市・柏市・松戸市を中心に企業の法務サポート・DX支援を行う『むらた事務所』が、貴社のビジネスに最適な電子契約の導入を全力でバックアップいたします。
ご相談やお見積もりは、当事務所のHPまたはLINEから24時間受付しております。
面倒な社内規程の書き換えや契約書のチェックは私たちにお任せいただき、安心して本業に集中してください。
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【参考URL】
・千葉県庁(https://www.pref.chiba.lg.jp/)
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