行政書士試験における民法:不法行為 714条・715条(重要論点/記述対策)
こんばんは。
昨日の記事で不法行為の全体を記事にしましたが、今回は714条(監督義務者の責任)と715条(使用者責任)に絞って解説していきます。
不法行為の土台は709条ですが、試験で点差がつきやすいのが特殊不法行為です。中でも**714条(監督義務者の責任)と715条(使用者責任)**は頻出で、選択肢のひっかけも多めです。
今回は「要件」と「落とし穴」を短く整理して、記述に使える形まで書いてみますね。
この記事はこんな人向け:
・行政書士試験の民法で、不法行為(特に714条・715条)があやふやな方
・択一だけでなく記述でも説明できる形にしたい方
Contents
まず前提:709条との関係(ここを忘れると迷子になります)
714条も715条も、根っこは「他人に損害を与えたら賠償」という709条の派生というイメージです。
ただし、加害者本人だけに責任を負わせるのが不合理な場面(監督が必要/雇用で活動している)では、一定の他者に責任が広がります。
監督義務者の責任(714条)要件とポイント
714条が出てくる典型場面
未成年者など、状況により責任能力が問題になる人が損害を与えたときに、「監督する立場の人」に責任が及ぶかがテーマです。
要件(試験向けのまとめ)
- ① 責任無能力者(事理弁識能力がない方)が他人に損害を加えた
- ② その者を監督する法定の義務を負う者がいる
- ③ 原則:監督義務者が賠償責任
- ④ ただし例外:監督義務者が監督義務を怠らなかった、または怠らなくても損害が生じたといえるときは免責
ポイントは、714条は「監督者が当然に負う」ではなく、免責の余地が条文上用意されていること。択一ではここが狙われます。
④に関しては、記述で問われる可能性のある部分となります。
意外と「監督」これ漢字で書けません。(僕は書けませんでした💦)
書く練習もしていきましょう。
ひっかけ注意
- 「監督義務者は常に責任」→×(免責あり)
- 「監督義務を怠らなかったことの立証は被害者」→×(基本は監督側が免責を主張する形で整理すると◎です)
使用者責任(715条)要件とポイント
715条が出てくる典型場面
従業員が仕事中に事故を起こした、業務中のトラブルで損害を与えた、など。
「やったのは従業員なのに、会社も責任を負うの?」がテーマです。
要件(試験向けのまとめ)
- ① ある事業のために他人を使用する者(使用者)がいる
- ② 被用者が事業の執行について第三者に損害を与えた
- ③ 原則:使用者が賠償責任
- ④ ただし例外:使用者が選任・監督について相当の注意をした、または注意しても損害が避けられなかったときは免責
- ⑤ 使用者は、被用者に対し求償できる(ここも選択肢でよく出ます)
「事業の執行について」が最大の山
ここがブレてしますと黄信号です。ざっくり言えば、業務と結びついた行為かどうかですね。
業務時間中でも完全に私的なら外れやすいし、業務外でも職務と一体なら入る余地があります。択一はこの境目をねらってきます。
ちなみにこちらも④が記述で問われる可能性がある部分です。
記述対策:714条・715条は“型”で書く
記述(または記述寄りの説明)では、長文よりも「要件→あてはめ→結論」を揃えるのが大事です。
714条の書き方テンプレ
- まず「加害者が責任無能力者か」を触れる
- 監督義務者の存在
- 免責要件(監督を怠らなかった等)の有無
- 結論(賠償責任の有無)
715条の書き方テンプレ
- 使用者と被用者の関係
- 「事業の執行について」のあてはめ
- 使用者の免責(相当の注意)の有無
- 結論+求償の一言
短くてもこの順番なら採点者が読みやすく、択一知識も整理されます。
おススメテキスト(714・715を得点源にする)
- 民法の基本テキスト:条文の趣旨と要件を1回で整理
- 過去問(肢別だと便利):「事業の執行について」「免責」「求償」のひっかけに慣れる
- 条文集(簡易でOK):714・715を自力で引けるようにする
勉強の流れは「テキストで要件→過去問で罠→条文で確認」の往復が一番早いです。
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます!まとめです。
- 714条:責任無能力者が加害 → 監督義務者が原則責任、ただし免責あり
- 715条:被用者が事業の執行について加害 → 使用者が原則責任、ただし免責あり+求償あり
- 記述は「要件→あてはめ→結論」の順で短くまとめる
CTA
いま解いている過去問で、714条・715条のどこで迷いましたか?
「責任無能力者って誰?」「事業の執行についてが判断できない」「免責と求償が混ざる」など、今のうちに苦手な部分や弱点に絞って学習し、なんなら得意分野にしてしまいましょう!
民法は暗記ではどうにもならない部分があるので、しっかりと制度を理解して解けるようにしましょうね。
むらた事務所
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