【行政書士試験】民法「行為能力」を完全攻略!重要ポイントと過去問対策
行政書士試験の民法で「行為能力」は頻出テーマです。制限行為能力者制度は日常生活にも関係が深く、実務でも避けて通れません。
この記事では、行為能力の基本、制限行為能力者の類型(未成年者・成年被後見人・被保佐人・被補助人)、そして過去問で狙われるポイントまでを、試験で得点できる形で整理します。
1.行為能力とは?基本を理解しよう
ここでは、行為能力の意味と、制限行為能力者制度の全体像を押さえます。
- 1-1.行為能力の定義(試験向けに整理)
- 1-2.制限行為能力者とは?制度の概要
- 1-3.なぜ行為能力が重要なのか?試験との関連性
1-1.行為能力の定義(試験向けに整理)
行為能力とは、法律行為を単独で有効に行うことができる能力をいいます。
ポイントは、「判断できるか(意思能力)」ではなく、単独で有効にできるか(行為能力)という整理です。
また、行為能力が制限される人(制限行為能力者)がした法律行為は、原則として
- 無効ではなく「取り消し得る」(取消権の対象)
となるのが基本です(例外として無効となるものもありますが、試験対策としてはまず「取消」とセットで理解するのが安全です)。
1-2.制限行為能力者とは?制度の概要
制限行為能力者とは、保護のために単独でできる法律行為が制限されている人のことです。
民法は、判断能力が不十分な人が不利益を受けないように、一定の行為を
- 取り消せるようにする(取消権)
- 同意を要求する(同意権)
といった形で保護します。
代表例は次の4類型です。
- 未成年者
- 成年被後見人
- 被保佐人
- 被補助人
1-3.なぜ行為能力が重要なのか?試験との関連性
行為能力は、行政書士試験で頻出です。特に狙われるのは次の論点です。
- 誰が取消せるのか(取消権者)
- 追認するとどうなるのか(追認の効果)
- 同意が必要な範囲(保佐・補助の違い)
- 相手方からの催告(追認の催告/取消しの催告)
実務でも、高齢者の財産管理や契約トラブルの相談で、成年後見制度の知識が必要になります。
2.制限行為能力者制度を徹底解説
ここでは、4類型の違いを「試験で引っかからない形」で整理します。
制限行為能力者 〇×早見表(試験向け)
凡例:〇=原則、単独で有効にできる / ×=原則、同意・代理がないと取り消し得る(または無効になり得る)
※被補助人は審判で「同意が必要」と定められた行為だけ×になります。
| 試験で狙われやすい行為 | 未成年者 | 成年被後見人 | 被保佐人 | 被補助人 |
|---|---|---|---|---|
| 日常生活に関する行為(少額の買い物など) | 〇(※小遣い等の範囲) | 〇(※日用品購入など) | 〇 | 〇 |
| 借金・保証 | × | × | × | 〇(※審判で指定があれば×) |
| 不動産の処分(売買・抵当権設定など) | × | × | × | 〇(※審判で指定があれば×) |
| 訴訟行為(訴え提起・和解など) | × | × | × | 〇(※審判で指定があれば×) |
| (例外)未成年者が営業許可を得た場合の営業行為 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
暗記フレーズ:未成年=同意なければ取消/後見=原則全部取消(※日常は例外)/保佐=重要行為は同意/補助=個別指定だけ同意
※表は行政書士試験向けの早見表です。実際の結論は事案(行為の内容・金額・状況)により変わる場合があります。
2-1.未成年者:取消しが基本/例外も押さえる
未成年者が法定代理人(親権者など)の同意なく行った法律行為は、原則として取り消し得るのが基本です。
ここで「無効」と書くと試験でズレやすいので注意です。
ただし、例外として次のような場面は単独で有効になり得ます。
- 単に権利を得る/義務を免れる行為
- 法定代理人が処分を許した財産の処分(小遣いの範囲など)
- 営業の許可を得た未成年者が、営業に関してする行為
2-2.成年被後見人:成年後見制度とは?
成年被後見人は、判断能力が著しく不十分な人です。
保護のため、成年被後見人が行った法律行為は、原則として取り消し得ると整理します(例外として日用品購入などは取消せない範囲がある点も要注意)。
試験では特に、次が問われやすいです。
- 成年後見人の役割(代理・取消し)
- 日常生活に関する行為の扱い
2-3.被保佐人・被補助人:制度の違いと役割
ここは「違い」をはっきり押さえると得点につながります。
- 被保佐人:判断能力が不十分な人
→ 重要な行為について保佐人の同意が必要(同意がないと取り消し得る) - 被補助人:判断能力が不十分な人(保佐ほどではない)
→ 本人の申立て等により、特定の行為について補助人の同意・代理を付けて保護する
試験では「保佐は広め/補助は個別指定」というイメージで押さえるとミスが減ります。
3.過去問で理解度をチェック!実践的な対策
- 3-1.過去問分析:出題傾向と対策ポイント
- 3-2.練習問題:事例問題に挑戦しよう
- 3-3.弱点克服:苦手な分野を重点的に学習
3-1.過去問分析:出題傾向と対策ポイント
行為能力は、次のテーマが繰り返し出ます。
- 未成年者取消(例外も含む)
- 成年後見・保佐・補助の違い
- 取消し/追認/催告(相手方の保護とのバランス)
条文の丸暗記より、「誰が」「いつ」「何を」「どうできる」で整理して過去問に当てるのが近道です。
3-2.練習問題:事例問題に挑戦しよう
事例問題は「結論+理由付け」をセットで書けるようにします。
例:
「17歳の少年が親の同意なく高額なバイクを購入した場合」
→ 原則:未成年者の法律行為で、同意がなければ取り消し得る
→ 例外(小遣いの処分など)に当たらないかを確認
3-3.弱点克服:苦手な分野を重点的に学習
間違えた問題は「知識不足」か「類型の混同」かを分けると改善が早いです。
- 未成年者の例外が曖昧
- 保佐と補助の違いが曖昧
- 取消しと追認(催告)で混乱
このあたりを重点的に復習すると、行為能力は安定して得点源になります。
まとめ
行為能力は、行政書士試験の頻出テーマであり、実務でも重要です。
ポイントは「無効」ではなく取消し(取り消し得る)を軸に、制限行為能力者の違いを整理すること。
過去問で「類型→効果→例外」の順に確認し、確実に得点できる分野にしていきましょう。


