行政書士試験 民法「意思能力」:合格を掴むための完全攻略ガイド

行政書士試験の民法で頻出の「意思能力」は、条文だけだと掴みにくく、苦手になりやすいテーマです。
この記事では、意思能力の定義・判断の考え方・混同しやすい概念(行為能力/責任能力)・過去問での出題パターンまで、得点につながる形で整理します。


目次


意思能力とは?定義と重要性

意思能力とは、自分の行為がどんな結果をもたらすかを理解し、その上で判断できる精神的な能力のことです。
契約などの法律行為をする際に、「何をしているのか」「どういう結果になるのか」を理解できていない状態だと、法律行為の前提が欠けます。

意思能力がないとどうなる?

意思能力がない状態で行われた法律行為は、無効になります。
重要なのは、意思能力の有無は法律行為をした“その時点”の状態で判断される点です(一時的な意識障害・重い酩酊など、場面により評価が変わり得ます)。


行為能力との違い:ここが試験で狙われる

意思能力とセットで問われやすいのが行為能力です。両者は似ているけど別物です。

  • 意思能力:行為の意味・結果を理解できるか(前提となる理解力)
  • 行為能力:単独で有効に法律行為をできるか(未成年・成年被後見人などは制限)

典型的なひっかけ(超重要)

  • 乳幼児などで意思能力がない → その法律行為は無効
  • 未成年で意思能力はある → 行為自体は成立し得るが、原則として取り消し得る(未成年者取消)

「子ども=無効」と一括りにするとズレやすいので、必ず分けて覚えるのが得点のコツです。


意思能力の判断基準:どう見分ける?

意思能力は、年齢だけで機械的に決まるものではなく、個別具体的に判断されます。判断の軸として押さえたいのは次の3点です。

  • 本人の理解力(年齢・知的水準・病状など)
  • 行為の性質(簡単な買い物か、複雑で重要な契約か)
  • 行為時の状況(説明の有無、同席者、時間帯、体調、診療記録など)

具体例で理解する:よく出る類型

乳幼児・重度の精神障害など

一般に、乳幼児や重い精神障害などで、行為の意味や結果を理解できない場合は意思能力が否定されやすいです。
ただし、「どの行為でも一律にダメ」とは限らず、行為の内容が単純かどうかも見られます。

高齢者・認知症の場合

高齢者や認知症は、試験でも事例型で出やすいところです。ポイントはここです。

  • 認知症の程度(軽度/中等度/重度)
  • 行為の難しさ(財産処分、保証契約、遺言などは重く見られやすい)
  • 行為時の具体的状況(説明を理解していたか、会話が成立していたか 等)

※実務上は、判断能力の低下が疑われる場面で成年後見制度の利用が検討されることがありますが、試験ではまず意思能力と行為能力を切り分けて考えるのが大切です。


遺言と意思能力:頻出ポイント

遺言は「本人の最終意思」を尊重する制度なので、作成時に遺言内容と結果を理解できていたかが重要になります。
認知症などがある場合は、「遺言作成時の状況」や「医師の所見」などが争点になりやすい、という整理でOKです。


不法行為は“意思能力”ではなく「責任能力」

ここは混同注意です。
不法行為(損害賠償責任)が問題になる場面では、試験的には責任能力(責任無能力者)が中心です。

  • 契約などの法律行為 → 意思能力
  • 不法行為 → 責任能力

同じ「判断できるか」の話に見えても、問われ方が違うので、用語は切り替えて覚えるのがおすすめです。


行政書士試験対策:過去問の出題パターン

パターン1:事例で「意思能力の有無」を判断させる

よくある情報は次の通りです。

  • 年齢、病状、服薬、会話の様子
  • 契約内容の複雑さ(保証・不動産・高額取引など)
  • 行為時の環境(同席者、説明の有無、時間帯)

対策:「判断軸(本人×行為×状況)」に当てはめて結論を書く練習が最短です。

パターン2:行為能力との区別を問う

対策:

  • 「無効」なのか「取り消し得る」なのか
  • “意思能力”なのか“行為能力”なのか

この2点をセットで瞬時に判別できるようにする。


まとめ:意思能力で落とさないためのチェックリスト

  • 意思能力=結果を理解して判断できる精神能力
  • 意思能力がない法律行為=無効
  • 未成年は原則「取り消し」問題(意思能力と混同しない)
  • 事例は「本人×行為×状況」で判断
  • 不法行為は責任能力(用語を切り替える)

この整理で過去問を回すと、意思能力は安定して得点源になります。

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